日経平均は続落。8月31日の米国市場でNYダウは22ドル安と小幅に続落した。注目された米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が予想に反して合意に至らず、3連休を前に利益確定の売りが優勢だった。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで45円安からスタートすると、円相場の下げ渋りとともに軟調な展開となった。本日は米国市場がレーバーデーの祝日で休場のため海外投資家の取引参加は限定的で、日経平均は後場に入ると22684.43円(前週末比180.72円安)まで下落する場面があった。

大引けの日経平均は前週末比157.77円安の22707.38円となった。東証1部の売買高は10億8303万株、売買代金は1兆7989億円だった。業種別では、金属製品、不動産業、建設業が下落率上位だった。一方、空運業、水産・農林業、小売業など5業種が上昇した。

個別では、トヨタ自<7203>、ソニー<6758>、東エレク<8035>といった輸出株が軟調で、任天堂<7974>やソフトバンクG<9984>も小安い。SUMCO<3436>、信越化
<4063>などは2%超安。米半導体メーカーを買収する方針と報じられたルネサス
<6723>だが、買収額が割高といった見方などから6%超下落した。また、投資用不動産融資の資料改ざんの疑いが報じられたTATERU<1435>は売り気配のままストップ安比例配分となり、大東建<1878>などにも売りが波及した。一方、ファーストリテ<9983>やKDDI<9433>はしっかり。シンガポールのIT企業への出資を発表したスタートトゥ<3092>は5%高、目標株価引き上げ観測のカプコン<9697>は4%高となり、格安スマートフォンの普及期待で日本通信<9424>も活況を見せた。また、日特建<1929>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は続落、貿易摩擦懸念が重しで売買も低調