日経平均は小幅に反発。12.90円高の21580.42円(出来高概算6億5000万株)で前場の取引を終えた。6日の米国市場ではNYダウが570ドルを超す下落となった。朝方はこれにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス売りが先行するものの、このところは下値の堅さも意識されるなか、小幅安から始まった。その後は先週末の終値を挟んでのこう着ではあるが、値ごろ感からの買いも入りやすく、小幅ながらもプラス圏での推移が続いた。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、過半数を占めている。セクターでは水産農林、食料品、電力ガス、保険、パルプ紙、医薬品、不動産がしっかり。半面、石油石炭、鉱業、海運、鉄鋼、機械、ゴム製品、繊維、卸売がさえない。指数インパクトの大きいところでは、ハイテク株の弱さが目立つ中、ファーストリテ<9983>など内需ディフェンシブ系の銘柄が日経平均を下支えしている。

 日経平均は小幅な値動きではあるが、5日線、25日線を上回って推移しており、底堅さが意識される。一目均衡表では遅行スパンが実線を上抜く格好となり、上方シグナルを発生させてきている。調整トレンドの上限レベルではあるが、徐々にシグナルが好転してきており、センチメントの改善につながろう。

 また、値がさハイテク株が弱含みで推移しているほか、米ハイテク株の動向も引き続き警戒要因ではある。しかし、ファーストリテ<9983>など内需ディフェンシブ系の銘柄が下支えとなり、安心感につながっている。今週は小売決算が佳境を迎えるが、良好な決算を維持しつつ、外需セクター等へのシフトをみせてこよう。また、中小型株は値動きの荒さも意識されているが、押し目を拾う動きもみられている。グローベックスのNYダウ先物は100ドル高程度で推移しており、押し目拾いの流れが次第に強まろう。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は小幅反発、内需主導だが押し目拾いの流れが次第に強まろう