日経平均は小幅に続伸。3.46円高の19756.77円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えている。15日の米国市場では、北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒感が和らいだことから買いが先行。その後は小売企業の決算が嫌気され、上値の重い展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の19720円となり、朝方は前日の大幅上昇に対する利益確定の売りが先行する格好となった。ただし、地政学リスクが和らいでいるほか、円相場が1ドル110円65銭辺りと円安に振れて推移しており、押し目買いの動きから前日終値を挟んでのこう着から小幅に上昇している。

 セクターでは石油石炭、水産農林、陸運、サービス、空運、精密機器、化学がしっかり。一方で、ゴム製品、建設、小売、その他金融、不動産、鉱業、輸送用機器が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。

 こう着感の強い相場展開ではあるが、前日の大幅上昇に対する反動は想定内であろう。
一方で、東証1部の値上がり数が過半数を占めているほか、マザーズや東証2部など個人主体の中小型株物色は活発であり、物色意欲の強さが窺える。短期的な値幅取り狙いの資金が中心ではあろうが、足元で大きく調整していた銘柄も多く、見直す流れが次第に強まりそうだ。日経平均がこう着となるなか、中小型株物色が続こう。テーマとしては、ビットコイン、ゲーム、有機EL、次世代電池などの循環物色に注目。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均がこう着となるなか、中小型株物色に