世界銀行は発表した最新リポートでは、国際貿易や投資の伸び鈍化、国・地域間の貿易摩擦の高まり、新興国が直面している金融・通貨危機など一連のリスクを受け、2019年の世界経済の先行きが楽観できないとの見方が示された。

世銀は、過去4年において、低所得国の政府負債額が国内総生産(GDP)に占める割合はこれまでの30%から50%に拡大していると指摘。これにより、借金の利払い費が増加するため、金利が上昇した場合、政府の返済圧力も強まると警告した。

中国税関当局が発表したデータによると、2018年の対米輸出入額は4兆1800億元(約67兆2144億円)となり、前年比で5.7%増加したという。対米輸出・輸入額は、それぞれ3兆1600億元、1兆200億元となり、前年比でそれぞれ8.6%増、2.3%減となった。
対米の貿易黒字は2兆1400億元となり、前年比で14.7%拡大した。

中国の専門家は、対米貿易黒字が18年に2ケタ増加したと指摘。これに伴う米中貿易摩擦が簡単に解消されないとの見方を示した。また、米中貿易戦争の一段激化が世界景気にも悪影響を与えるため、世界経済の先行き不透明感が19年にも継続すると強調した。

なお、中国海関総署(税関)の李魁文報道官は14日の記者会見で、2019年は輸出入の拡大ペースが鈍化するとの見通しを示した。


<AN>

情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】世界景気、19年も楽観できない