今月8-10日中国を訪問したトランプ米大統領は習近平・国家主席と会談し、総額2500億米ドル(約28兆3400億円)に上る投資協議を締結した。また、米中両国が金融やエコカー、ハイテク産業などでの協力も強化する方針だ。

中国政府は銀行や証券、保険など金融業への外資参入規制を緩和するほか、自動車の輸入関税を徐々に引き下げる計画を示した。また、2018年6月までに「自由貿易試験区」を限定したエコカーなどへの外資出資も徐々に認可する方針だ。

一方、中国政府は、米国に対し、ハイテク製品への中国輸出規制を緩和するよう求めた。また、中国企業による米国への投資などについて、米政府の公平な待遇を希望した。

米中政府は、巨額な投資協議を締結したほか、互恵的な貿易関係の構築を継続する意向やネット安全問題などでの協力強化も示した。

中国の専門家は、今回の首脳会談について、貿易や投資、貨物輸送、サービス、ハイテク産業、エネルギー、文化、環境、医療、インフラなど幅広い分野をカバーしたことを評価した。また、中国が提唱した経済圏構想「一帯一路」も含まれており、これらの協力姿勢が対立点を大幅に上回っていると強調した。米中両国がこれから各分野で一段と協力するとの見方を示した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】米中首脳会談:幅広い分野で協力強化、中国金融業などへの外資規制緩和へ