韓国の化粧品大手アモーレパシフィックなど旅行や小売りに関連した銘柄は、2月下旬から急落している。米国の最新迎撃ミサイルシステム(THAAD)の配備場所として、ロッテグループの土地を取得したとの韓国政府の決定を受け、中国における反韓ムードが高まっている。

中国メディアによると、ロッテグループに関連した商品の不買運動が広がっているほか、国内の旅行大手は相次いで韓国ツアーを中止しているという。また、広告業界でも韓国人俳優との契約を中止する動きも相次いでいると報告されている。

さらに、国家品質監督・検査・検疫総局も韓国化粧品の安全問題を相次いで報告し、中国への輸入規制を強化している。

中国の専門家は、上記の一連の動きについて、韓国のTHAAD配備の決定に伴う中国政府の報復の一環だと指摘した。また、韓国製品にも限界に来ていると分析。最近の韓国ツアーや韓国化粧品が中国で流行していることについて、テレビドラマの放映など韓流ブームに関連していると強調した。

韓国の化粧品の品質について、欧州製品や一部の中国産製品より悪いとの見方も広がっている。韓国製品のデザインが斬新で、中国の若者の間で人気が高いことが背景にあると分析された。ただ、中国人消費者も理性の消費行動に戻りつつあるとみられ、国産品などに目を向ける消費者も少なくないという。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】韓国の旅行関連銘柄が急落、THAAD配備で中国での反韓ムードが広がる