株式分割で変わったイオン株のキャッシュバック制度


オーナーズカードのキャッシュバックは、半年ごとの買い物の合計額に、持株数に応じた返金率をかけて計算されます。対象となるのは、半年で100万円までの買い物です。

 

2025年8月末の権利確定分までは100株以上で返金率3%だったため、毎月5万円の買い物を1年続けると合計60万円となり、その3%にあたる1万8000円がキャッシュバックされました。

 

しかし、イオンは2025年9月1日に株式分割を行い、これにともない、2026年2月末日の権利確定分から、持株数に応じて返金率は変わり、100株以上で1%、最大7%の返金率に変わりました。

 

株式分割とは、1株あたりの価格を下げて買いやすくするために、1株を複数の株に分けることです。イオンは1株を3株に分けました。

 

そのため、分割前に100株を保有していた人は、分割後には300株を保有することになり、返金率は3%のままです。一方、分割後に100株を購入した場合は、返金率は1%となります。

 


100株で年間いくら受け取れる? 返金と配当をシミュレーション


毎月5万円をイオンで買い物し、100株を1年間持ち続けた場合でシミュレーションしてみましょう。計算は返金特典と配当に絞り、お客さま感謝デーの割引などほかの特典は含めません。

 

1年間の買い物は60万円、返金率1%をかけた返金額は年6000円です。実際には半年ごとに計算され、3000円を2回に分けて受け取ることになります。

 

これに配当が加わります。2026年10月現在、2027年2月期の中間配当と期末配当の予想はそれぞれ1株7.5円で、100株なら年1500円もらえる計算です。返金と税引前の配当を合わせると、100株で受け取れる金額は年7500円になります。

 


優待目的で持つなら株価の値動きとどう向き合う?


株価は日々変動しますが、ここでは29万円で買った株が12万円になった場合で考えます。このときの含み損は17万円です。年7500円の受取額で埋めるには、約23年かかる計算となります。

 

一方、オーナーズカードの返金率は持株数で決まり、株価とは連動しません。返金で戻る金額と株価の値動きは、分けて考える必要があります。

 

そのうえで、持ち続けるか売るかは、購入時の29万円ではなく、今の株価を基準に考えましょう。12万円の株に対して年7500円の受取額は約6.3%、29万円を基準にすると約2.6%となり、同じ受取額でも見え方が変わります。

 

売却して権利確定日に株主でなくなると、それ以降の優待は受けられません。権利確定日は2月末と8月末の年2回です。株価の回復を待って優待を使い続けるか、損失を確定させて資金を別に回すかは、毎月のイオンでの買い物額と照らし合わせて判断すると良いでしょう。

 


まとめ


「月5万円の買い物で年1万8000円」は、2025年9月の株式分割前のルールにもとづく数字です。分割後の100株では、返金率は1%で、月5万円の買い物なら返金と税引前の配当を合わせても年7500円にとどまります。

 

返金率は株価が下がっても変わらないため、今の株価と毎月のイオンでの買い物額をもとに、持ち続けるかを判断してください。

 


出典


イオン株式会社 株主優待制度

イオン株式会社 配当状況

 

執筆者 : 竹下ひとみ

FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 「イオン株なら月5万円の買い物で年1万8000円、買い物の3%が戻る」とママ友に勧められ“29万円”で100株購入→明細返金引換証には「半年で3000円」…さらに株は“12万円”に!? 優待目的でも持ち続けるのは損ですか? 」