ドライバー不足や再配達防止などの要因から「置き配」が増加


国土交通省「置き配の現状と実施に向けたポイント」によると、EC市場の拡大などにより宅配便個数の増加がある一方で、ドライバーなどの労働力不足の懸念や再配達率の高さなどが大きな課題とされています。

 

これらを解消するため、「オープン型宅配ボックス」の活用や「コンビニ受取」などとともに広まっている受け取り方法が「置き配」です。

 

レバレジーズ株式会社による「宅配の受け取りに関する実態調査」では、「置き配を利用したことがあるか」という質問に78.4パーセントが「ある」と回答しています。

 

利用する理由として「受け取りの手間がない」「配達時間を気にせず出かけられるから」などが挙げられており、受け取り側にとっても時間のロスや手間が軽減されるメリットが魅力なようです。

 


「盗まれた・破損した」は自己責任? トラブルの法的責任は


一方、利用したくない理由には「盗難や紛失が不安」「雨風による水濡れや汚損・破損への不安」が挙がり、置き配利用者の17.9パーセントが何らかのトラブルを経験したと回答しています。

 

置き配のトラブルの対応は、そのときの状況や配送会社および販売元の規約によって異なります。例えばヤマト運輸株式会社は、補償について「お荷物本体を直接ご確認させていただいたうえで、弊社での対応ができるかどうかを判断させていただいております」としています。

 

一方、規約で「荷物を玄関先に置いた時点で配達は完了」とみなしている事業者の場合、配達完了後の盗難や破損などは、補償の対象外となることがあります。責任の所在や補償の可否は各社の規約などによって異なります。

 

掲題のように「大雨の日に屋根のない玄関先に雨ざらしの状態で置いた」など、「明らかに破損や汚損することが想定される状態」だった場合は、適切な状態で配達を実施しなかった配送業者の義務違反となり、法的責任を問われる可能性があります。

 

どちらにしても、盗難や破損などが判明した際は、配送業者だけでなく通販業者に早めに連絡することが重要です。

 


「置き配」を利用する際の注意ポイント


まずはECサイトの利用規約をきちんと確認しておくことが重要です。そのうえで置き配の場所を指定する場合、ドアの横など外から見える場所ではなく、宅配ボックスなど安全に受け取れる場所を指定することが望ましいです。

 

近隣に宅配ボックスや宅配ロッカーがある場合は、できるだけそちらを利用することでトラブルを未然に防ぐことができます。

 

特に高額な商品や破損してほしくない商品の場合は、置き配ではなく、対面での受け取りを第一選択とすることも大切です。

 

どうしても置き配がよいのであれば、「置き配の荷物が対象となる保険」にあらかじめ加入することも対策のひとつです。

 

例えば家財補償がセットになった火災保険には、置き配の荷物が対象になるものもあり、家財の保険金額が数百万円まで設定されているものもあります。ただし、雨による水濡れは補償対象外となるものもあるため、加入前に補償内容を確認しておくことが大切です。

 


まとめ


置き配は便利な受け取り方法ですが、トラブル時の責任や補償の可否は、状況によっても各社の規約などによっても異なることを念頭に置いておきましょう。そして、高額商品や盗難されたら困るものは、時間を調整して対面での受け取りにするなど状況に応じた使い分けがトラブル防止につながります。

 


出典


国土交通省 置き配の現状と実施に向けたポイント

レバレジーズ株式会社 置き配利用者の約2割がトラブルを経験、「誤配」「盗難」への不安がさらなる普及の課題に

ヤマト運輸株式会社

東京都庁総合ホームページ 東京くらしWEB 置き配?!便利だけどトラブルも起きています~荷物の受取り場所をきちんと定め、早めに確認することが大切です~

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 在宅を気にしなくていいからと「置き配」にしてもらった荷物。朝から大雨だったにもかかわらず、屋根もない玄関先に雨ざらしで放置されており、箱を開けたら中までびしょ濡れ…。これって配送業者に補償してもらえないんでしょうか? 」