上階の住人が毎朝「5時30分」から洗濯機を回します。夫は「防音マット5000円くらい買えば済む」と言いますが、私は毎日睡眠を削られるのにこちらがお金を出すのは納得できません… 生活音と我慢すべき騒音の境目はどこなのでしょうか?
早朝の洗濯機音は騒音に該当するのか?
洗濯機の音は、日常生活で発生する「生活騒音」の一つです。ただし、生活に必要な音だからといって、どのような時間帯でも許容されるわけではありません。
東京都環境局によると、洗濯機の音の大きさは約64~72デシベルとされています。デシベルとは音の大きさを表す単位で、数値が大きいほど音も大きくなります。ただし、この数値は洗濯機そのものの騒音レベルの目安であり、下階でも同じ大きさの音が聞こえるとはかぎりません。
また、洗濯機を使用する時間帯にも配慮が必要です。実際に、大阪府は洗濯機や掃除機を早朝や夜遅くに使用しないよう呼びかけています。
ただし、早朝5時30分に洗濯機を使用すること自体が、全国一律で禁止されているわけではありません。騒音として問題になるかどうかは、音の大きさや発生する時間帯、継続時間などによって異なります。
そのため、毎朝の洗濯機の音によって睡眠が妨げられている場合は、管理会社などに相談し、改善を求めることを検討してもよいでしょう。
生活音と我慢すべき騒音の境目はどこにある?
生活音と騒音の境目を考えるうえで重要なのが、「受忍限度」という考え方です。受忍限度とは、社会生活を送るうえで、一般的に我慢すべき範囲を指します。騒音がこの範囲を超えて生活に支障が生じている場合は、法的な問題に発展する可能性もあるでしょう。
ただし、何デシベル以上なら必ず受忍限度を超えるのかという、一律の基準があるわけではありません。例えば、環境省は住宅地などの騒音について環境基準を設けていますが、これは生活環境を守るための目標となる数値です。
そのため、個々の住戸間で発生する生活騒音の違法性を、直接判断するものではありません。
受忍限度を超えているかどうかは、音の大きさだけでなく、発生する時間帯や頻度、生活への影響なども考慮されます。例えば、昼間に短時間だけ聞こえる洗濯機の音と、毎朝5時30分から繰り返し聞こえる音では、睡眠など生活への影響が異なるでしょう。
また、マンションの管理規約や使用細則に、洗濯機を使用できる時間帯が定められているケースもあります。トラブルを解決するためにも、まずは自宅のルールを確認しましょう。
防音マットの5000円は自分で負担する必要がある?
騒音対策として、防音マットや防振マットの使用を検討する方法があります。ただし、設置する場所によっては、十分な効果が得られないこともあるため注意が必要です。
例えば、洗濯機の振動が床を通じて伝わっている場合、上階の洗濯機の下に防振マットを設置するほうが効果的と考えられます。一方、下階の住人が5000円程度の防音マットを購入しても、必ず騒音が改善するとはかぎりません。
また、防音対策の費用を誰が負担するかは、騒音の状況や管理規約などによって異なります。上階の住人に費用を負担してもらえるとはかぎらないため、自分で防音対策を行う前に、管理会社や管理組合に相談し、洗濯機の使用時間の変更や上階での防振対策を依頼できないか確認しましょう。
なお、上階の住人に直接苦情を伝えると住人同士の関係が悪化するおそれもあるため、第三者を通じて相談することが大切です。その際、音が聞こえる時刻や継続時間、睡眠への影響を記録しておくと、状況を具体的に伝えやすくなります。
早朝の洗濯機の騒音に悩んだら、まずは管理会社に相談しよう
早朝5時30分に洗濯機を使用すること自体は、法律で一律に禁止されているわけではありません。ただし、音の大きさや発生する時間帯、頻度などによっては、受忍限度を超える騒音として問題になる可能性があります。
また、防音マットを購入しても騒音が改善するとはかぎらないため注意が必要です。騒音トラブルへの対処にあたっては、管理規約を確認し、騒音が発生する時間帯や睡眠への影響を記録しておくことが大切です。
そのうえで、管理会社や管理組合に相談し、洗濯機の使用時間の変更や防振対策など、適切な対応を検討しましょう。
出典
東京都環境局 生活騒音
大阪府 生活騒音について
環境省 騒音に係る環境基準について
環境省 水・大気環境局 大気生活環境室 うるさくなっていませんか? 生活騒音
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー