落下物は年間5万件超。責任は「落とした人」にある


中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)によると、2024年度に同社の管内で処理した落下物は合計5万7300件で、1日あたりでは150件を超えます。内訳で最も多いのはプラスチック・ビニール・布類の2万700件、次いで自動車部品類の9600件で、今回のような木材類も5400件ありました。

 

高速道路等での落下物は、道路交通法第75条の10により、落とした人の責任です。NEXCO中日本も、落下物は落とした人の責任、と案内しています。

 

道路会社は巡回や清掃で落下物を取り除いていますが、落ちた直後の物まで防ぐことはできません。つまり、道路会社に修理代を払ってもらうことはできず、落とし主が分からなければ、請求する相手がいない状態になります。

 


自腹になるかは、車両保険の「タイプ」で決まる


落とし主が分からないときに頼りになるのは、自分の自動車保険の車両保険です。日本損害保険協会によると、車両保険は衝突・接触・物の飛来・物の落下など偶然な事故による車の損害に保険金が支払われる保険で、補償範囲によっていくつかのタイプがあります。

 

補償を限定しないタイプなら、単独事故や物の落下による損害も対象です。

 

一方、エコノミー特約(車両危険限定補償特約)をつけたタイプは、相手の車が確認できる車同士の衝突・接触に限定されるため、路上の落下物を踏んだ損害は対象になりません。保険料が安いぶん、今回のような事故では補償されず、自腹になります。

 

もう1つ注意したいのが、タイヤです。車両保険では、タイヤだけの損害は保険金の対象外とされています。ただし、車の他の部分と同時に損害を受けた場合は対象になるため、今回のケースではバンパーとタイヤを合わせた15万円が補償の対象になりえます。

 

車両保険を使うと、翌年度の等級が下がり、保険料が上がるのが一般的です。15万円の修理代と、保険料の上がる分を比べてから使うかどうかを決めましょう。

 


その場で通報し、警察への届け出で記録を残す


落下物を見つけたり、ぶつかったりしたときは、安全な場所に止めてから通報します。国土交通省の道路緊急ダイヤル(#9910)は、24時間受け付けており、通話料は無料です。

 

高速道路の本線上には1キロメートルおきに非常電話があり、そこからも連絡できます。走行中なら同乗者に電話してもらいましょう。通報の際は、道路名・進行方向・近くのキロポストを伝えると、場所が早く特定できます。事故の場合は、#9910ではなく110番にかけましょう。

 

車が壊れたときは、警察への届け出が欠かせません。保険金を請求するには事故の記録が必要で、落下物の写真や位置、時刻を残しておくと手続きが進みやすくなります。落とし主が後から分かった場合に、賠償を求める根拠にもなります。

 


まとめ


今回のケースでは、高速道路の落下物を踏んでバンパーとタイヤが壊れ、修理代は15万円でした。落下物の責任は落とした人にあり、落とし主が分からないといって道路会社に払ってもらうことは難しいでしょう。

 

保険でカバーできるかは自分の車両保険のタイプによります。補償を限定しないタイプなら対象、エコノミー特約つきなら対象外です。ただし、保険を使うと翌年から保険料が上がるため、その金額と比較して決めましょう。

 

落下物にぶつかったら、その場で#9910や非常電話で通報し、警察に届け出て記録を残しておくことをおすすめします。

 


出典


中日本高速道路株式会社 落下物を発見・落下物にぶつかった!

 

執筆者 : 高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 高速道路で“路上に落ちてた木材”を踏み「バンパー・タイヤ」が破損し、修理代「15万円」! NEXCOは「落下物は落とし主の責任」とのことだけど“落とし主”は不明…結局「全額自腹」なんですか? 」