アルバイトを始めたら収入申告が必要


生活保護世帯の子どもがアルバイトを始める場合は、収入申告が必要です。

 

生活保護は収入が厚生労働大臣が定める「最低生活費」に満たない場合に、その差額が支給されます。そのため、世帯の収入によって受給できる保護費の金額は変わります。

 

生活保護受給中は収入の状況を毎月申告する必要があるため、高校生の子どもがアルバイトを始めて給料が支給された際には収入申告書に記入し、給与明細と一緒にケースワーカーに渡さなければなりません。

 

収入申告をすることでアルバイト代は世帯収入に含まれ、原則として生活保護費から引かれます。申告しなかった場合はアルバイト代に相当する保護費を返還しなければならなくなることがあるため、注意が必要です。

 


月4万円稼ぐと保護費はいくら減る?


今回は「生活保護世帯の高校生の息子がアルバイトで月4万円稼いだ場合」ということですが、生活保護費から4万円がそのまま引かれるわけではありません。基礎控除・20歳未満控除・必要経費などが考慮されるため、その分は手元に残ります。

 

厚生労働省の高校生向け資料に掲載されている1ヶ月のアルバイト代が4万円、1日の交通費が400円で8日間働いた場合の試算を、2026年度の控除額に合わせて計算すると以下の通りです。




・基礎控除額:1万7600円

・20歳未満控除額:1万1900円

・必要経費(交通費):3200円



上記の合計3万2700円は控除されるため、収入に含まれて保護費の計算に反映されるのは、残りの7300円のみです。実際の金額は世帯の状況や必要経費などによって変わってきますが、働いた分の一部はプラスになると考えてよいでしょう。

 


大学受験料や入学金に使う場合は?


アルバイト代の使い道によっては、通常だと収入に認定される分の給与を貯金することも可能です。

 

ただし、貯金が認められるのは次のような目的でアルバイトをする場合です。




・修学旅行の費用

・学習塾の費用

・学習支援費を活用しても不足する部活動費用

・大学進学のための経費

・進学や就職に伴う引っ越しにかかる費用

・国や地方自治体から受けた奨学金の返済



大学受験料や入学金は「大学進学のための経費」に該当するため、貯金が認められ、生活保護費が減額されずに済む可能性があります。

 

まずは担当のケースワーカーに貯金の目的を伝え、認められるか確認しましょう。大学の入学金が記載されているパンフレットなどを添付し、計画書を作成して提出してください。

 

毎月の収入申告の際に給与明細や貯金通帳の写しをケースワーカーに提出し、内容に問題がないと判断されれば、貯金が認められるようになります。

 


子どもがアルバイトで稼いでも全額が保護費に反映されるわけではない


生活保護費の金額は世帯収入によって決まるため、子どもがアルバイト代を稼ぐようになったときはその分も収入申告をしなければなりません。

 

厚生労働省の試算を2026年度の控除額に合わせて計算すると、アルバイトで月4万円稼いだ場合、基礎控除と20歳未満控除・交通費などの必要経費を除く7300円が収入として保護費の計算に反映されます。そのため、稼いだ金額分がそのまま保護費から減らされることはないでしょう。

 

大学受験料や入学金のためにアルバイトをする場合は、通常だと収入に認定される分の給与を貯金することも可能になるため、ケースワーカーに相談してみることをおすすめします。

 


出典


厚生労働省 ~あなたの○活応援します~(10ページ)

厚生労働省 生活保護・福祉一般 生活保護制度

足立区 生活保護について アルバイトを始めたい!

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 生活保護を受けています。高校生の息子がアルバイトで「月4万円」稼いだら、保護費も「4万円」減ってしまうのでしょうか? 」