昨年のバス代は「昨年分」の医療費控除で扱う


医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費を、その年分の確定申告で申告します。したがって、昨年の通院で支払ったバス代を今年支払った医療費として計上することはできません。今年分にまとめてしまうと、支払った年と申告する年がずれてしまいます。

 


通院のためのバス代は医療費控除の対象になり得る


医師の診療や治療を受けるために直接必要な通院費は、医療費控除の対象となります。子どもの通院で利用した電車やバスの運賃も、通常必要な範囲で対象になる可能性があります。交通系ICカードで支払って領収書がない場合でも、通院日、病院名、経路、運賃などを記録しておくとよいでしょう。

 


確定申告をしていなかったなら、還付申告は5年間できる


国税庁は、確定申告義務のない人が還付を受けるために行う還付申告について、その年の翌年1月1日から5年間提出できると案内しています。昨年分の申告をしていなかった場合でも、期限内であれば昨年分の還付申告として医療費控除を追加できる可能性があります。

 

今年分へ混ぜるのではなく、昨年分の申告を別に行うのが正しい方法です。

 


すでに昨年分を確定申告している場合は手続きが異なる


すでに昨年分の確定申告書を提出済みで、医療費控除の一部を入れ忘れた場合は、単純な初回の還付申告ではなく、更正の請求など別の手続きになることがあります。自分が昨年分を申告済みかどうかを確認し、分からなければ税務署へ問い合わせましょう。

 


昨年分と今年分を混ぜると控除額の計算も変わってしまう


医療費控除は、原則として支払った医療費から保険金などで補てんされる金額を差し引き、さらに一定額を差し引いて計算します。昨年3万円の交通費を今年へ移すと、昨年と今年それぞれの控除額が本来と違ってしまいます。「合計額は同じだからよい」という扱いにはならないため、年ごとに分けて計算することが必要です。

 


家族分の医療費は、生計を一にしていればまとめられる


医療費控除では、自分だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も対象になり得ます。子どもの通院費を親が負担している場合は、親側の医療費控除に含めることが考えられます。昨年の病院代や薬代も合わせて確認し、医療費控除の対象額がどの程度になるかを昨年分として計算してみましょう。

 


まとめ


昨年の通院でかかったバス代3万円を、今年の医療費控除にまとめて入れることはできません。医療費は支払った年ごとに申告します。ただし、昨年分の確定申告をしていなかった場合、還付申告は原則として翌年1月1日から5年間提出できます。昨年分としてあらためて申告し、医療費控除を受けられるか確認しましょう。

 


出典


国税庁 No.2030 還付申告

国税庁 医療費控除の対象となる医療費

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 子どもの通院で昨年「3万円」ほどバス代がかかっていたことに今さら気づきました。昨年分を申告していなかったのですが、今年の医療費控除にまとめて入れてもよいのでしょうか? 」