父から腕時計をもらい、後日査定に出すと「150万円」の価値があると判明! もらったときは高価な物だと知らなかったのですが、それでも「贈与税」はかかるのでしょうか?
150万円の価値を知らなかった場合でも贈与税はかかる?
父親から無償で譲り受けた腕時計に後から150万円の価値があると分かった場合、「もらった当時は高価な品物だと知らなかった」「現金をもらったわけではない」といった事情があっても、原則として贈与税の対象になります。
贈与税は個人から贈与によって財産を取得した際にかかる税金です。ここで対象となる財産は現金や預貯金だけではありません。土地、家屋、家庭用財産、貴金属、宝石、書画や骨とう、そして腕時計なども含まれており、金銭的な価値が存在するあらゆる資産が無償譲渡の対象となります。
また、「高価な物とは知らなかった」という受け取り側の認識の有無によって非課税になるわけではありません。当事者間の契約によって無償で引き渡された以上、現金を渡された場合と同様に金銭的価値をもとに税金を考える必要があります。
ただし、父親が存命中に譲り受けたのではなく、父親が亡くなった後に遺産として時計を引き継いだ場合は贈与税ではなく相続税の対象となります。そのため、まずは誰から「いつ」「どのような形」で受け取ったのかを整理することが大切です。
贈与された腕時計の価値はどう判断する? 評価額を確かめる重要なポイント
後から査定に出して150万円の価値があると分かった場合でも、その「現在の150万円」という査定額がそのまま税金の計算基準になるとは限りません。なぜなら、贈与税を計算する際の評価額は、原則として「贈与を受けた時点の市場価値(価額)」で判断されるからです。
時計のように市場価格が変動する品物は、受け取った当時の相場を確認することが重要です。例えば、現在査定して150万円の値がついたとしても、数年前に父親から譲り受けた時点では100万円の価値しかなかった可能性もあります。逆に、もらった時点ですでに希少価値が高く150万円以上の価値があったケースも考えられます。
正しく評価額を算出するためにも、腕時計の型番、箱、保証書、購入時のレシートなどの付属品や書類が残っていれば大切に保管しておきましょう。
150万円の腕時計をもらった場合の税金はいくら?
では、実際に150万円の価値がある腕時計をもらった場合、贈与税は具体的にいくらになるのでしょうか。ここでは一般的な「暦年課税」の仕組みを使って計算してみます。
暦年課税では1月1日から12月31日までの1年間に贈与された財産の合計額から、基礎控除額である110万円を差し引いた残りの金額に対して課税されます。
仮に、贈与を受けた時点の腕時計の評価額が150万円であり、その年にほかの贈与を受けていない場合、150万円から基礎控除額の110万円を差し引いた40万円が課税対象の金額です。課税対象額が200万円以下の範囲であるため税率は10%です。したがって、「40万円×10%=4万円」となり、納めるべき贈与税額は4万円と計算できます。
まとめ:150万円の腕時計と贈与税に関する注意点
父親から譲り受けた腕時計に後から150万円の価値があると判明したケースでは、現金以外の物品であっても、また高価であると知らなかった場合であっても贈与税の課税対象になり得ます。税額を正しく判断するためには、現在の買取価格だけで判断するのではなく、贈与を受けた時点での市場価値を確認することが重要です。
税金の計算や申告について不安がある場合や、過去の贈与で申告漏れがないか気になる場合は、早めに税務署や専門家に相談して正しく対処することをおすすめします。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー