中古で「90万円」の“N-BOX”を買って1ヶ月、エアコンが壊れて「修理代15万円」! 販売店は「現状販売なので保証はありません」の一点張り…買ったばかりなのに“全額自腹”なんですか? 返金の条件を確認
「保証なし」でも販売店に修理を求められる場合がある
「現状販売」は、一般に保証も定期点検整備も付かない売り方です。ただし、「保証なし」というのは、売ったあとの不具合に販売店が一切責任を負わないという意味ではありません。
民法では、売った物が種類や品質の点で契約の内容に合っていない場合、買主は売主に修理などを求められるとされています。令和2年(2020年)4月に施行された改正民法で、修理などの請求に加えて、代金の減額の請求もできると定められました。
国民生活センターは、通常の使用による傷みとは言えない不具合があり、契約のときにその説明を受けていなかった場合は、販売店に無償修理を求められると案内しています。
修理代15万円を払うのは販売店か、自分か
今回のケースで修理代を全額自腹にすると、車にかかるお金は次のとおりです。
・90万円+15万円=105万円(車の代金と修理代の合計)
修理代は車の代金の約17%にあたり、買って1ヶ月での出費としては大きな額と言えます。
販売店に修理等を求められるかどうかの分かれ目となるのは、エアコンの故障が、年式や走行距離から見て自然に起こる傷みかどうかです。自然損耗による不具合であれば、修理は自己負担になります。年式が古く、走行距離も長い車では、エアコンの部品が傷んでいても不思議ではないと判断される場合があるでしょう。
一方、そうした傷みとは言えない故障で、買う前に説明がなかったのなら、販売店に無償で直すよう求められる可能性があります。また、販売店が修理に応じないときは、修理代に見合う分の車体代金の減額を求める方法も考えられます。
合わせて、契約書や注文書に、エアコンの不具合について書かれていないかも確かめておきましょう。説明を受けて納得したうえで買っていた場合は、販売店に修理を求めるのは難しくなります。
返金を求められるのはどんな場合か
修理ができない場合や、販売店が修理をしてくれず、公道を安全に走れる状態(車検に合格する状態)ではない場合は、契約の解除を求めることも検討できます。契約を解除すれば、払った代金を返してもらうよう求める形です。
エアコンの故障で、車検に合格しない状態とまでは言えない場合は、まず無償修理を求め、応じてもらえなければ代金の減額を求める順番になるでしょう。
どの方法をとるにしても、不具合に気づいたら早めに販売店へ伝えることが大切です。民法では、契約の内容に合わないことを知ってから1年以内に、売主にその旨を通知する必要があります。買って1ヶ月で気づいた今回のケースなら、期限には十分間に合うでしょう。
伝えるときは、故障に気づいた日と症状、修理の見積もりを書面やメールで残しておくと、話し合いの材料として役立つでしょう。販売店との話し合いがまとまらない場合は、近くの消費生活センターに相談するのも1つの方法です。
まとめ
中古車を「現状販売」で購入して保証がなくても、通常の使用による傷みとは言えない不具合で、契約のときに説明がなかったものなら、販売店に無償修理を求められる可能性があります。
今回のケースでは、修理代15万円を自腹にすると、車にかかるお金は105万円にのぼる計算で、決して小さい額とは言えません。
修理ができない、または修理してもらえず車検に合格しない状態なら、契約の解除を求めて返金につなげる道もあります。不具合に気づいたら早めに販売店へ伝え、やりとりを記録に残しておくとよいでしょう。
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士