世帯年収1000万円以上の家庭は全体の13.8%


厚生労働省が公表している「2025(令和7)年 国民生活基礎調査」によると、2024年の1世帯当たりの平均所得金額は575万2000円、中央値は451万円でした。中央値とは、所得が低い世帯から高い世帯まで順番に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する金額です。

 

また、平均所得金額以下の世帯は全体の61.5%を占めています。一方、所得が1000万円以上の世帯は13.8%です。

 

つまり、世帯年収1000万円は、多くの家庭よりも収入が高い水準といえます。

 

ただし、年収1000万円をそのまま生活費に使えるわけではありません。給与収入の場合、所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれます。

 

実際の手取り額は、夫婦それぞれの収入や扶養状況などによって変わるため、年収だけで生活の余裕を判断することは難しいでしょう。

 


4人家族はどれくらい生活費がかかる?


総務省統計局が公表している「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 2025年」によると、4人世帯の1ヶ月当たりの消費支出は36万2923円でした。年間に換算すると、約435万5000円になります。

 

消費支出には、食費や住居費、光熱費、教育費などが含まれます。ただし、税金や社会保険料、住宅ローンの元本返済などは含まれません。

 

例えば、世帯年収1000万円の手取り額を仮に年間750万円とすると、平均的な消費支出との差額は年間約314万円です。この差額から住宅ローンの元本返済や貯蓄などにお金を回すことになります。

 

ただし、家計調査の金額は、さまざまな収入の4人世帯を含む平均値です。子ども2人が私立学校に通う家庭では、平均より教育費が高くなる可能性があります。

 


子ども2人を私立に通わせながら毎年旅行することは可能?


文部科学省が公表している「令和5年度子供の学習費調査」によると、私立小学校の年間学習費は子ども1人当たり約174万円、私立中学校は約156万円、私立高校は約118万円です。学習費には、授業料などの学校教育費に加え、塾や習い事などの費用も含まれます。

 

例えば、子ども2人が私立中学校に通う場合、年間学習費は合計約312万円です。さらに、家族4人で年間30万円の旅行を計画するなら、教育費と旅行費だけで年間約342万円が必要になります。

 

世帯年収1000万円でも実現できる可能性はありますが、住宅費や日常生活費を抑えるなどの工夫が求められるでしょう。

 

また、私立大学への進学も考える場合は、さらに備えが必要です。文部科学省によると、2025年度の私立大学の初年度学生納付金等は平均約151万円でした。将来の負担も考えて、早めに教育資金を準備しておくと安心でしょう。

 


世帯年収1000万円でも生活の余裕は教育費や住宅費によって変わる


世帯年収1000万円は平均より高い収入ですが、子ども2人を私立学校に通わせ、毎年旅行するには計画的な家計管理が重要です。

 

例えば、住宅ローンの返済額が少ない家庭や、祖父母から教育費の援助を受けている家庭では、旅行や娯楽に使えるお金が増えるでしょう。一方、住宅費が高い家庭では、同じ年収でも自由に使えるお金が少なくなります。

 

大切なのは、他の家庭と比較するのではなく、自分たちの収入と支出に合った生活を考えることです。

 

教育費や住宅費、将来の貯蓄額を確認し、無理のない旅行予算を設定すれば、家族の楽しみと将来への備えを両立しやすくなるでしょう。

 


出典


厚生労働省 2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況 2 所得の分布状況(10ページ)

e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 表番号3-1 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 世帯人員別

文部科学省 【令和5年度子供の学習費調査結果のポイント】(1ページ)

文部科学省 私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 友人夫婦は子ども2人を私立に通わせ、毎年旅行にも行っています。「世帯年収1000万円」あれば、こんなにゆとりのある生活ができるのでしょうか? 」