障害者割引で新幹線は半額になる? 東京〜新大阪の「本当の割引額」を計算してみた
障害者割引では「普通乗車券」が5割引になる
まずは基本となる「普通乗車券だけで移動する場合」の割引条件を、介護者がいるケース・いないケースに分けて整理します。
1人で利用する場合は「100キロメートル超」が条件
第1種・第2種ともに、1人で利用する場合は片道の営業キロが100キロメートルを超える区間の普通乗車券が5割引になります。
・距離の目安:東京駅から出発する場合、およそ熱海駅や宇都宮駅を超える距離が該当します。
・料金の例:普通乗車券が2000円の場合、条件を満たせば1000円になります。普通乗車券のみで移動する場合、支払額そのものが5割引となります。
第1種なら介護者1人の普通乗車券も5割引
第1種と第2種では、介護者と利用した際の割引ルールと負担額が異なります。
・第1種:介護者と同一区間を一緒に利用する場合、本人と介護者1人の普通乗車券がそれぞれ5割引になります。
・第2種(成人):同行する介護者に同じ割引は適用されません(本人のみ、または条件付きの割引となります)。
新幹線の料金全体が半額にならないのはなぜ?
新幹線の料金が「半額」にならないのは、新幹線チケットの仕組みに理由があります。
「新幹線特急料金」は5割引の対象外
障害者割引が適用されるのは普通乗車券のみであり、新幹線の特急料金には割引が適用されません。そのため料金は「普通乗車券(5割引)+新幹線特急料金(通常額)」となります。このように、支払総額は5割引とならないことに注意が必要です。
東京〜新大阪では実際にいくら安くなる?
では実際に、大人1人が通常期に「のぞみ」普通車指定席(片道)を利用するケースを計算してみましょう。
・通常料金
8910円(普通乗車券)+ 5810円(新幹線指定席特急料金) =1万4720円
・割引後の料金
4450円(普通乗車券5割引)+ 5810円 =1万260円
片道で4460円、往復で8920円お得になり、約30パーセントが割引されています。特急料金が割引適用外のため「普通乗車券が5割引=新幹線料金全体が半額」にはならないことが分かりました。
介護者が同行する場合やネット予約ではどうなる?
大人2人で通常期に「のぞみ」普通車指定席を利用した場合、種別による負担額はどの程度違うのでしょうか。
第1種・第2種で同行者の料金が異なる
通常料金2人分は「2万9440円」です。対して、第1種と第2種は以下のような違いがあります。
・第1種:本人・介護者ともに普通乗車券が5割引。1万260円 + 1万260円 =2万520円
片道で8920円、往復で1万7840円お得になります。
・第2種:本人のみ普通乗車券が5割引。同行者は通常料金。1万260円 + 1万4720円 =2万4980円
片道で4460円、往復で8920円お得になります。
「えきねっと」などネット予約できるサービスもある
ネット予約を活用すれば、窓口に並ぶ手間を省きつつ、スムーズに障害者割引を利用できます。
例えば、東日本旅客鉄道株式会社の「えきねっと」では、マイナポータルから障害者手帳情報を取得・登録することで、乗車券をオンライン購入できます。
障害者手帳アプリ「ミライロID」とマイナポータルの連携とは別に、「えきねっと」内で障害者手帳情報の登録が必要となる点に注意しましょう。
また、「スマートEX」では東海道・山陽・九州新幹線を対象に、乗車の予約・座席の変更などが可能です。交通系ICカードを登録しなくても、現地の指定席券売機などできっぷを受け取って乗車できます。
まとめ 新幹線は「普通乗車券部分」が5割引
障害者割引で5割引となるのは「条件を満たす普通乗車券」であり、新幹線特急料金は割引対象外のため、新幹線料金全体が半額になるわけではありません。
今回のような「東京〜新大阪」のケースでは「1万4720円→1万260円」となり、片道4460円(およそ30パーセント)安くなる結果となりました。ただし、これは通常期の試算であり、繁忙期・最繁忙期には料金・割引額が異なる点に注意が必要です。
第1種では介護者1人の普通乗車券にも5割引が適用される一方、第2種では取扱いが異なります。ネット予約に対応するサービスもあるため、利用する新幹線や手帳の区分に応じて、割引条件や購入方法を確認しておきましょう。
出典
東海旅客鉄道株式会社
東海旅客鉄道株式会社 西日本旅客鉄道株式会社 九州旅客鉄道株式会社 スマートEXウェブサイト
東日本旅客鉄道株式会社 えきねっと
東日本旅客鉄道株式会社
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー