「高等学校等就学支援金」の概要


「高等学校等就学支援金」とは、人材育成を促進するために、生徒が経済的状況にかかわらず望む教育を受けられるよう支援する取り組みです。「高校無償化」と呼ばれることもあります。

 

以前の制度では所得制限があったため、一定の所得があると支援を受けられなかったり、所得による支援金の格差が発生したりしていました。

 


2026年度から高校授業料支援が拡充


令和8年(2026年)3月に高等学校等就学支援金の改正が行われ、所得制限が撤廃されました。令和8年現在、表1の年間支給額が設定されています。

 

表1



























学校種別支援金上限額(年額)
国立高校(全日制)11万5200円
公立高校(全日制)11万8800円
私立高校(全日制)45万7200円
私立高校(通信制)33万7200円

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金【新制度】」を基に筆者作成

 

一般的に私立高校の授業料は公立高校と比較して高額です。

 

高等学校等就学支援金の制度では、私立高校の授業料を考慮し、国公立高校と同額の支援金に加算額を上乗せし、年間最大45万7200円(月額3万8100円)の支援を受けられます。

 


年収1000万円でも対象になる?


所得制限がないため、年収1000万円でも支援金を受けられます。

 

所得を気にする必要がなく、かつ支援金額が拡充されたことで、これまで十分な恩恵が受けられなかった世帯でも、授業料負担が軽減されることになりました。

 


授業料が必ず0円になるとは限らない


改正された高等学校等就学支援金の制度により、授業料の負担が大幅に軽減されましたが、私立高校に通う生徒の家庭すべてにおいて授業料負担が0円になるわけではありません。

 

授業料が、支援金の最大年額45万7200円を超える私立高校においては、超過分が自己負担となります。例えば授業料が50万7200円であれば、自己負担額は単純計算で5万円です。

 

なお、国の高等学校等就学支援金とは別に、各都道府県や学校が授業料減免措置を講じているケースがあります。例えば東京都では、4万3800円を上限に上乗せ助成を実施しています。

 


施設費や制服代などは支援されない


高等学校等就学支援金の対象は「授業料のみ」です。学校の施設費や制服代、修学旅行費などは含まれません。

 

仮に私立高校の授業料負担が0円になっても、進学する高校によっては、そのほかの出費が発生する可能性があります。私立高校に通う期間や、全体でどれくらいの費用がかかるかなど、事前に情報を集めておきましょう。

 


私立高校でかかる自己負担は軽減されるが0円になるとは限らない


高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、支援金額が拡充したことで、私立高校の授業料負担は大幅に軽減されることになりました。

 

ただし、私立高校によっては授業料が支援金の最大額を超えるため、自己負担が0円にならないケースも考えられます。また、支援金は授業料が対象です。そのため、制服代や施設費、修学旅行費など授業料以外の出費がかかる点に注意が必要でしょう。

 


出典


文部科学省 高校生等への修学支援 高等学校等就学支援金制度に関するQ&A

文部科学省 高等学校等就学支援金【新制度】

公益財団法人東京都私学財団 私立高等学校等授業料軽減助成金(都の制度) 令和8年度私立高等学校等授業料軽減助成金

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 子どもが私立高校へ進学予定です。世帯年収は「1000万円」。妻は「今年から所得制限がなくなるなら授業料は無料だね」と喜んでいますが、本当に高校にかかる自己負担は「0円」になるのでしょうか? 」