外貨預金を“1ドル110円”時代に「100万円」預けたら、円安の“158円”で「141万円」に増! でも結局「税金8万円」で“2割も引かれる”と知りショック…手数料も「1万8000円」かかる? 確定申告も解説
円安で増えた41万円は、税金のかかる「雑所得」になる
外貨預金を円に戻したときに、為替の動きで増えた分を「為替差益」といいます。為替差益は、「雑所得」として給与など他の所得と合わせて税金を計算する総合課税の対象です。
預金の利息は、受け取るときに所得税と住民税を合わせて20.315%が差し引かれ、それで課税が終わります。一方、為替差益は差し引かれないまま口座に入るため、自分で申告して納めることになります。
会社員の場合、給与と退職金以外の所得の合計が20万円を超えると、確定申告が必要です。今回の為替差益は41万円ですから、20万円を超えており、申告が必要なケースにあたります。
手数料を払ったうえで、税金はいくらかかるのか
円を外貨に替えるときは「TTS」、外貨を円に戻すときは「TTB」というレートが使われ、その差に為替手数料が含まれます。今回のケースでは、手数料を1ドルあたり片道1円とし、預けたときは1ドル111円、戻したときは1ドル157円で計算してみましょう。
・100万円÷111円=約9009ドル(預けたときの米ドル)
・9009ドル×157円=141万4413円(円に戻した金額)
・141万4413円-100万円=41万4413円(為替差益)
為替手数料は、往復で次の金額です。
・9009ドル×1円×2=1万8018円(往復の為替手数料)
手数料はレートの中で引かれているので、為替差益の41万円は手数料を払ったあとの金額です。手数料の分を、さらに差し引くことはありません。
所得税の税率は、課税される所得金額が195万円から329万9000円までなら10%で、復興特別所得税としてその2.1%が上乗せされます。住民税は10%です。今回のケースでは、税率10%の会社員として計算します。
・41万4413円×10.21%=4万2311円(所得税と復興特別所得税)
・41万4413円×10%=4万1441円(住民税)
・4万2311円+4万1441円=8万3752円(税金の合計)
増えた41万円のうち、およそ2割が税金になる計算です。
確定申告をするときに気をつけたいこと
為替差益は、円に戻した年の所得として、翌年2月から3月の確定申告で申告します。銀行は為替差益の税金を差し引かないため、申告しないままにすると、あとから税金に加えて延滞税などを求められることもあります。
税率は、給与を含めた所得の合計で決まります。所得の多い人は20%以上の税率がかかり、税金は8万円より多くなるおそれがあります。円に戻したお金をすぐに使い切らず、税金の分を残しておくと安心です。
なお、円に戻さず、同じ米ドルのまま別の外貨預金に預け直すだけなら、その時点で為替差益を計算する必要はありません。ただし、米ドルのまま外貨建ての投資信託などに移すと、その時点で為替差益が出たものとして扱われるため注意が必要です。
まとめ
外貨預金を円に戻して増えた分は、雑所得として税金の対象になります。今回のケースでは、手数料を払ったあとの為替差益は41万4413円で、所得税と住民税を合わせて約8万円です。
20万円を超えるので、円に戻した翌年の確定申告が必要になります。円に戻す前に、増えた分と税金の見込みを計算しておくとよいでしょう。
出典
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 No.2260 所得税の税率
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士