夫は飛行機に乗るたび「+数千円」の座席指定をしますが、私は空いている席で十分だと思っています。短時間の移動でも、追加料金を払って座席を選ぶメリットはあるのでしょうか?
追加料金の大きなメリットは希望する席を確保しやすいこと
有料座席指定のメリットは、単に「良い席に座れる」ことだけではありません。自分が苦手な席を避け、希望する席を事前に確保しやすい点にあります。
たとえば、頻繁にトイレへ行く人なら通路側を選ぶことで、隣の人に毎回席を立ってもらう必要がなくなります。景色を楽しみたい人や、寝ている間に人の出入りで起こされたくない人なら窓側が向いているでしょう。
エクスペディア・ジャパンが2019年に世界23ヶ国の男女1万8237人を対象に行った調査では、日本人は通路側派が50%、窓側派が48%とほぼ半々でした。通路側を選ぶ理由では「トイレに行きやすい」が79%、窓側では「外の景色を見られる」が74%で最多です。
一方、世界平均では6割超が窓側派となっており、座席の好みには国や人によって違いがあることが分かります。
航空会社によっては、追加料金で前方席や足元の広い席を指定できます。前方席なら到着後に機内から早めに出やすい場合があります。足元の広い席なら、背が高い人などにとって短時間のフライトでも負担を減らせるでしょう。
また、夫婦や家族で旅行するときは、隣同士の席を事前に指定しやすいことにも価値があります。
ただし、座席指定の仕組みは航空会社や運賃によって異なります。すべての便ですべての座席が有料というわけではなく、運賃に座席指定が含まれている場合もあります。
3000円の座席指定でも往復や年間で考えると大きな支出になる
1回数千円であれば、それほど高く感じないかもしれません。
しかし、利用回数が増えると家計への影響も大きくなります。たとえば1区間3000円で座席指定するとします。往復なら、
3000円×2区間=6000円
です。年6回往復すれば3万6000円、年10回なら6万円になります。夫婦2人分を毎回指定するなら、その2倍です。
そのため、「3000円の価値があるか」ではなく、「年間数万円を払ってでも座席を選びたいか」と考えると判断しやすくなります。
特に1時間程度の国内線では、実際に座席に座っている時間はそれほど長くありません。単に「なんとなく窓側が好き」という程度なら、毎回追加料金を払う必要があるか検討する余地があるでしょう。
一方、長身で一般席では足が窮屈、乗り継ぎ時間が短いので早めに降りたいなど、具体的な理由がある人にとっては数千円でもメリットを感じやすくなります。
毎回指定せず必要なフライトだけ有料席を使う方法もある
座席指定を「毎回する」「一切しない」の二択にする必要はありません。たとえば短時間の便は無料で選べる席やチェックイン時に割り当てられる席を利用し、比較的長い便だけ有料の足元が広い席を選ぶ方法があります。
家族旅行では隣同士の席を確保するために指定し、一人で移動するときは指定しないといった使い分けもできます。また、同じ「有料座席指定」でも内容を確認することが重要です。
数千円払っても、単に窓側や通路側を確保するだけで座席そのものの広さは通常席と同じ場合があります。一方、非常口付近など足元が広い席には利用条件が設けられていることもあります。
予約画面で「何に追加料金を払っているのか」を確認し、そのメリットが自分に必要か考えましょう。
夫婦で考え方が違うなら、それぞれが自分の座席指定料金を負担する方法もあります。旅行全体の予算を決めたうえで、「快適さにいくらまで使うか」を決めておけば、毎回悩まずに済みます。
まとめ
飛行機の有料座席指定には、窓側や通路側、前方、足元の広い席など、希望する場所を事前に確保しやすいというメリットがあります。短時間のフライトでも、トイレへ行きやすくしたい人や、足元の広さを重視する人には価値があるでしょう。
一方、1区間3000円でも、往復や年間で考えれば数万円の支出になります。座席に特別な希望がない人にとっては、毎回払う必要性は低いかもしれません。
利用時間、年間の搭乗回数、選ぶ席によって実際に何が快適になるのかを比べ、「長距離便だけ」「家族旅行だけ」など使い分けると、快適さと出費のバランスを取りやすくなるでしょう。
出典
エクスペディア・ジャパン 世界23ヶ国 「フライト内コミュニケーション」に関する国際比較調査 日本人は世界一、機内でのコミュニケーションに消極的(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー