最近、愛犬の「動物病院代」が高くなった気がします。年間の治療費は「約9万円」かかるケースも? ペットの治療費は値上がりしているのでしょうか?
2025年の犬の年間治療費は8万9120円という調査結果もある
アニコム損害保険株式会社がペット保険の契約者を対象に実施した「2025最新版 ペットにかける年間支出調査」によると、犬1頭にかかった「ケガや病気の治療費」は年間8万9120円でした。1ヶ月あたりに単純換算すると約7427円です。
ただし、毎月同じように7000円程度かかるわけではなく、治療費が発生する時期や金額は、病気やケガの有無、治療内容などによって異なります。
また、この8万9120円は、同社のペット保険契約者を対象としたアンケート結果です。日本で飼われているすべての犬の平均治療費を示したものではない点には注意しましょう。
それでも、愛犬の医療費としてどの程度の支出が発生しているのかを考えるうえで、一つの参考になるデータといえるでしょう。
犬の治療費支出は前年より増加、物価上昇の影響で価格を改定する病院も
同調査によると、2025年の犬のケガや病気の治療費8万9120円は前年比110.9%でした。つまり、調査で示された年間支出額は、前年の調査結果と比べて約1割増えたことになります。
ただし、この数字だけを見て「動物病院が一律に約1割値上げした」と判断することはできません。
年間治療費が増える理由には、1回あたりの診療費の変化だけでなく、病院へ行く回数や受けた治療の内容、ペットの年齢や健康状態なども関係するためです。そのため、「年間治療費の支出が増えている」というデータと、「同じ診療内容の価格が上がった」という意味での値上げは分けて考える必要があります。
一方で、近年の物価上昇などを背景に、診療料金を改定する動きも一部の動物病院で見受けられます。医薬品や医療材料、人件費などのコスト上昇を理由として、診療料金を見直すケースもあるようです。
また、公益社団法人日本獣医師会によると、動物病院の診療料金は各獣医師がそれぞれ設定しています。そのため、同じように見える診療でも、動物病院や検査・処置の内容などによって支払額が異なる場合があります。
年齢が上がると治療費が高くなる可能性にも備えたい
年間約9万円という数字だけでなく、愛犬の年齢も考えておきたいポイントです。
アニコム損害保険株式会社の「家庭どうぶつ白書2025」では、同社の保険契約を開始した犬の診療費データを基に、年齢別・年齢帯別の年間診療費がまとめられています。
年齢帯別の年間診療費の平均を見ると、0~4歳は5万2613円、5~9歳は8万8362円、10歳以上では17万2742円でした。
もちろん、すべての犬にこの金額がかかるわけではありません。しかし、年齢が上がるにつれて医療費負担が大きくなる可能性があることは意識しておいたほうがよいでしょう。
若く健康なうちは動物病院へ行く機会が少なく、「医療費用の貯蓄はそれほど必要ない」と考えてしまうかもしれません。
しかし、年齢を重ねて通院が続くようになると、毎月の家計から急に数万円を捻出するのが難しくなる場合があります。元気な時期からペット用の医療費を別に積み立てるなど、準備を始める方法もあります。
治療費の増加に備えて家計の準備をしておこう
2025年の調査では、犬のケガや病気の治療費は前年より増加していました。ただし、年間支出額が増えたからといって、動物病院の診療料金そのものが同じ割合で値上がりしたとは限りません。
また、犬は年齢が上がるにつれて治療費が高くなる可能性があります。急な治療費に備えて、ペット用の貯蓄を用意する、ペット保険の補償内容を確認するなど、愛犬の年齢や家計の状況に合った準備をしておきましょう。
出典
アニコム損害保険株式会社 2025最新版 ペットにかける年間支出調査
アニコム損害保険株式会社 家庭どうぶつ白書2025
公益社団法人日本獣医師会 小動物診療料金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー