【NTT株】「1株170円だから」と“月100株”を配当金目当てに買う友人…ただ「1株5.4円」なら、NISAで「月1万7000円×年利7%で運用」のほうが得ではないでしょうか? メリットと注意点を解説
NTT株を毎月100株買うと配当金はいくら?
NTTを株価170円で毎月100株ずつ購入すると、1万7000円(170円×100株)を毎月投資することになります。1年間では1200株、購入額は20万4000円です。
また、NTTの2026年度の年間配当予想は1株あたり5.4円です。1200株を1年間保有して年間5.4円の配当を受け取れると単純化すると、もらえる配当金の予想額は次のとおりです。
・1200株×5.4円=6480円(税引き前)
購入元本と合わせると、21万480円(20万4000円+6480円)となります。
株価170円に対する予想配当利回りは、約3.18%(5.4円÷170円)です。ただし、実際には毎月購入するため、最初の1年間から1200株全てについて年間5.4円を受け取れるわけではありません。配当を受け取るには、権利確定時点で株主である必要があります。
月1万7000円を「年7%」で運用したら?
続いて、同じ月1万7000円を、NISAで投資信託に積み立てた場合を考えてみましょう。年7%で運用できると仮定すると、1年後の元本はNTTを購入した場合と同様の20万4000円ですが、運用後の資産額は約21万1700円となります。
単純計算では、先ほどのNTTの配当金を加味した金額を上回ります。ちなみに、毎月1万7000円を積み立て、年7%で複利運用できたと仮定すると、10年後には約292万円になります。元本は204万円なので、運用益は約90万円です。
もちろん、年7%は将来の運用成果を保証する数字ではありません。
「3.18%対7%」で比較できない理由
ここで注意したいのが、NTTの約3.18%は「配当利回り」であるのに対し、投資信託の年7%は値上がり益などを含めた「運用利回り」を想定している点です。NTT株で配当を受け取りながら、株価が170円から200円などに上がれば、値上がり益が加わります。
反対に120円まで下がれば、配当を受け取っていても資産全体では含み損になる可能性があります。したがって、「NTT=3.18%」「投資信託=7%」として、投資信託のほうが必ず得だと判断できません。
NTT株を買うメリットと注意点
NTT株の魅力の1つは、定期的な配当収入を期待できることです。NTTは、2026年度まで16期連続の増配を予定しており、配当を重視する投資家にとって選択肢の1つになるでしょう。
一方、NTTという1社に投資する以上、業績悪化や減配、株価下落といった個別企業特有のリスクがあります。また、今後も増配が続く保証はありません。
投資信託を買うメリットと注意点
投資信託には、1つの商品を購入するだけで多くの企業に分散投資できるものがあります。例えば、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカンは、日本を含む先進国・新興国の株式に幅広く投資する商品です。
オルカンのような投資信託なら、世界各国の多数の企業に投資先を分散できるため、特定の1社の業績悪化が資産全体に与える影響を抑えやすくなります。ただし、投資信託なら必ず十分に分散できるわけではありません。特定の国や業種などに投資先を絞った商品もあります。
また、オルカンも世界の株式市場が下落すれば基準価額が下がりますし、為替変動の影響も受けます。「年7%で毎年確実に増える商品」ではない点には注意が必要です。
まとめ
NTT株と投資信託では、投資目的やリスクの種類が違うため、どちらが得と言い切ることはできません。定期的な配当を受け取りたいのか、世界中の株式に分散して長期的な資産成長を目指したいのかなど、それぞれの特徴とリスクを理解して、目的に合った投資先を選ぶことが重要です。
出典
NTT株式会社 株主還元(配当・自己株式取得)
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/ITパスポート/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など