転職して3ヶ月がたちましたが、会社から「試用期間を延長したい」と言われました。給料や待遇が変わったり、正社員になれなかったりすることはあるのでしょうか?
会社から試用期間の延長を求められたときの確認ポイント
試用期間は、会社が従業員の能力や勤務態度、仕事への適性などを確認するために設ける期間です。3ヶ月や6ヶ月としている会社が多いものの、法律上、一律の上限が定められているわけではありません。
一方で、会社が自由に何度でも延長できるとはかぎらない点に注意が必要です。適性を判断するために必要な期間を超えて、従業員を長く不安定な状態に置くことは望ましくないと考えられています。
会社から試用期間の延長を求められた場合は、就業規則や雇用契約書に延長に関する定めがあるかを確認しましょう。例えば、「会社が必要と判断した場合は試用期間を延長することがある」といった規定が設けられているケースがあります。
そのうえで、「なぜ延長するのか」「いつまで延長するのか」「何を満たせば本採用になるのか」といった点も会社に確認することが大切です。理由や期間が曖昧なまま延長を受け入れると、今後の見通しを立てにくくなるため、納得できるまで説明を受けるようにしましょう。
試用期間の延長に伴う給料・労働条件の変更ルール
試用期間が延長されたからといって、給与や休日、勤務時間などの労働条件が自動的に悪くなるわけではありません。
労働条件の変更は、原則として会社と従業員の合意によって行います。例えば、月給30万円で入社した人に対し、「試用期間を延長するので来月から25万円にする」と突然伝えられても、延長したという理由だけで一方的に減給できるとはかぎりません。
会社から給与や待遇の変更を示された場合は、入社時に交付された雇用契約書や労働条件通知書と見比べ、どの条件が変わるのかを確認しましょう。あわせて、変更理由や適用期間、試用期間終了後の条件について説明を受けることが大切です。
そのうえで、条件変更への同意を求められた場合は、その場ですぐに署名するのではなく、会社へ確認しましょう。
その際は、後から認識の食い違いが起きないよう、説明された内容や変更後の条件をできるだけ書面で残してもらうことも重要です。
試用期間の延長後に本採用されない可能性はある
一般的な試用期間は、正社員になる前の単なる「お試し勤務」ではなく、すでに労働契約が成立している状態です。
そのため、試用期間が延長された後に本採用を見送る場合も、会社には能力や勤務状況などを踏まえた合理的な理由が求められます。
例えば、業務に必要な能力が不足しており、会社が指導を続けても改善が見られない場合は、本採用を見送る理由になる可能性があります。一方で、上司との相性が合わないなど、曖昧な理由だけで本採用を拒否できるとはかぎりません。
こうした点を踏まえると、試用期間の延長を告げられた段階で、現在どのような点が不足していると評価されているのかを確認しておくことが大切です。あわせて、本採用に向けて何を改善すればよいのかを会社に聞いておけば、延長期間中に取り組むべきことも明確になるでしょう。
試用期間の延長を告げられたら理由と条件を確認しよう
試用期間を延長されたからといって、給与が必ず下がったり、本採用されなくなったりするわけではありません。まずは雇用契約書や就業規則を確認し、延長に関する決まりがあるかを確かめましょう。
そのうえで、延長理由や期間、給与・待遇に変更があるか、本採用の判断基準は何かを会社に確認することが大切です。
説明に納得できない場合や、一方的な減給、本採用拒否などに不安がある場合は、人事担当者だけでなく、労働局の総合労働相談コーナーなどへ相談する方法もあります。条件を整理して早めに確認すれば、今後の働き方について冷静に判断しやすくなるでしょう。
出典
厚生労働省 労働契約の法令・ルール 労働条件の変更
厚生労働省 確かめよう労働条件 試用期間 具体的な裁判例の骨子と基本的な方向性
福井県 職場のトラブルQ&A ~試用期間の延長~
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー