自治会費は支払う側がちょうどの金額を用意する必要がある?


民法493条では、支払いなどの「弁済」は、債務の内容に従って現実に行うことが原則とされています。今回のように自治会費が1500円であれば、本来支払うべき金額も1500円です。

 

一方、日本銀行券には「強制通用力」があります。日本銀行によると、お札は円での支払いに利用でき、原則として相手が受け取りを拒めない性質を持っています。

 

ただし、この仕組みがあるからといって、「1500円の支払いで2000円札や1000円札2枚を出せば、相手が必ず500円のお釣りを用意しなければならない」ということではありません。自治会の集金担当者に対し、釣り銭の準備を一律に義務付ける法律上の規定はないためです。

 

このように、支払う側にちょうどの金額を用意する義務があるとはかぎらず、集金する側にも必ずお釣りを用意しなければならないという決まりはありません。

 

そのため、手元にちょうどの金額がない場合は、集金担当者に事情を伝えたうえで、後日支払うなど双方が負担にならない方法を相談するとよいでしょう。

 


「お釣りくらい集金側が用意してほしい」と感じるのも理解できる


法律上の義務とは別に、集金を円滑に進めるという点では、自治会側がある程度の釣り銭を用意する方法も考えられます。

 

自治会費の集金では、あらかじめ集金日時や金額を知らせ、住民にお釣りが出ないよう準備してもらう方法が取られることもあります。一方、支払う側にちょうどの金額を用意してもらう場合でも、協力を求めることが大切だといえるでしょう。

 

そもそも自治会は、住民によって自主的に運営される任意団体とされています。そのため、会費の集め方や運営方法などについては、規約や会則を定め、会員同士で共有することが大切です。

 

こうしたルールを事前に共有しておけば、住民側も対応しやすくなります。例えば、「お釣りが出ないので、できれば1500円ちょうどをご準備ください」と事前に案内されていれば、住民側も必要な金額をあらかじめ用意できます。

 

一方、何の案内もないまま集金時に突然「崩してきてください」と言われれば、手間や負担を感じる人がいるのも理解できるでしょう。

 


自治会費をちょうど用意できない場合の対応


手元に500円玉がないからといって、自治会費を支払うためだけにコンビニなどで不要な買い物をして、お金を崩す必要はありません。

 

ちょうどの金額を用意できない場合は、「今は2000円しかないので、後日1500円を用意して支払います」と事情を伝え、あらためて支払う日時を相談するとよいでしょう。

 

その場で無理に対応しようとするのではなく、後日支払う形にすれば、双方の負担も抑えやすくなります。また、自治会によっては、口座振込や一括払いなど、集金の負担を減らす方法を取り入れている場合もあります。

 

同じような問題がたびたび起こるのであれば、「口座振込にできないでしょうか」「半年分や1年分をまとめて支払えませんか」と自治会に相談するのも一つの方法です。

 

こうした仕組みを取り入れれば、支払う側だけでなく、集金担当者にとっても、各家庭を何度も訪問したり、多くの釣り銭を持ち歩いたりする負担の軽減につながります。

 


自治会費は無理に両替せず、集金担当者に支払い方法を相談しよう


自治会費の支払いでお釣りが必要になる場合でも、集金担当者が必ず釣り銭を用意しなければならないという一般的なルールはありません。一方で、支払う側が両替のために不要な買い物をする必要もないでしょう。

 

手元にちょうどの金額がない場合は、後日あらためて支払うほか、振り込みやまとめ払いが可能か確認する方法もあります。集金する側と支払う側の双方が負担を減らせるよう、無理のない支払い方法を相談しましょう。

 


出典


デジタル庁 e-Gov 法令検索 民法 第四百九十三条(弁済の提供の方法)

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


情報提供元: ファイナンシャルフィールド
記事名:「 自治会費1500円の集金で2000円を入れたら「崩して用意して」と返されました。集金のためにわざわざ買い物をして崩すって納得できません。支払う側が用意するものなのでしょうか? 」