40代共働きで「貯蓄600万円」ですが、バブル世代の母に「私の頃はもっと貯金してた」と言われ怒り! 当時は“金利6%”で「100万円が10年で150万円」…今は“0.5%程度”なら仕方ないですよね?
40代の貯蓄額の平均値
金融経済教育推進機構が2025年に行った調査によると、2人以上の世帯における平均貯蓄額は1940万円となっています。また、40代の2人以上世帯に限定して見ると、平均貯蓄額は1486万円という結果でした。
40代の貯蓄額の中央値
平均値のデータだけを見ると、「40代夫婦と子ども1人の世帯で貯蓄が600万円」という状態は、少々心もとないように感じられるかもしれません。
しかし、平均値には極端に資産が多い高額所得世帯のデータも反映されるため、生活の実態をより正確に把握するには「中央値」を確認することが重要です。
中央値とは、対象となるデータを金額の少ない順(または多い順)に並べた際、ちょうど中央に位置する値を指します。年収や貯蓄額のように一部の大きな数値によって全体が引き上げられやすい調査では、中央値のほうが一般的な世帯の実情に近い指標となります。
実際、2人以上世帯全体における貯蓄額の中央値は720万円となっており、40代の2人以上世帯に絞ると中央値は500万円です。この数値を踏まえると、貯蓄600万円という金額は同世代の中で決して少ないわけではなく、むしろボリュームゾーンに位置しているといえるでしょう。
バブル期は6%超えが当たり前? 金利の「いま昔」
現役世代の感覚からすれば、今の時代に子育てをしながら40代で600万円の貯蓄があれば、「しっかり貯蓄できているほうだ」と受け止める人が多いでしょう。
一方、親世代(シニア世代)からは「なぜそれだけしか貯められていないのか」と疑問を持たれてしまうケースもあります。
このような感覚の違いが生じる背景には、時代による経済状況の違いが大きく関係しています。現在のシニア世代が若かったころは日本経済が成長期にあり、とりわけバブル期には定期預金の金利が6%を超えることも珍しくありませんでした。
年利6%の金利が続いた場合、100万円を預けておくだけで10年後には約150万円に増える計算になります。
これに対し、現代のメガバンクにおける定期預金金利は0.5%程度にとどまります。条件達成によって金利が優遇されるネット銀行などでも、2%には届きません。
つまり、かつては「銀行にお金を預けておけば自然と資産が増えた時代」であり、この前提の違いが世代間における貯蓄感覚のズレを引き起こす一因となっています。
日本にもまた高金利時代がくる?
近年の日本は、再び金利上昇局面を迎えています。
今後は預金金利の引き上げも予想されますが、ニュースでも報じられている通り、住宅ローンなどの借入がある世帯にとっては、金利上昇に伴い毎月の返済負担が増加するリスクも無視できません。
また、金利が上昇する局面では、物価もあわせて上昇する傾向があります。預金金利が上昇したとしても、物価の上昇ペースがそれを上回ってしまえば、持っているお金の実質的な価値は目減りしてしまいます。
では、なぜバブル期は高金利でありながら、社会全体に活気があったのでしょうか。当時の日本企業では終身雇用と年功序列が定着しており、定期昇給によって毎年確実に基本給が上がっていました。
さらに、業績の伸びに連動して賞与も右肩上がりに支給されていたため、誰もが「今後も順調に収入が増える」と当然のように信じられる環境が整っていました。
このような時代背景を踏まえると、これから金利が上がる局面に入ったとしても、銀行預金だけで資産形成の課題がすべて解決するとは考えにくいでしょう。株式や投資信託といった資産運用をうまく取り入れていくことが、ますます重要な選択肢となっていきます。
時代に合わせた賢い選択が不可欠
40代で貯金600万円は、世代の中央値を上回る堅実な金額です。しかし現代は、預金に頼るだけでお金が増えたバブル期とは異なり、金利上昇や物価高騰などの課題に直面しています。
親世代との感覚の違いを理解しつつ、銀行へ預けるだけでなく、株式や投資信託などを活用した資産運用を取り入れることが重要です。自分の状況に合わせた適切な資産形成を進め、将来への備えを確実にしていきましょう。
出典
金融経済教育推進機構 家計の金融行動に関する世論調査 2025年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー