子どもの大学進学などのために、児童手当は貯金しようと思っています。ママ友が子ども名義の口座で貯金していると言っていたのですが、親名義で貯めるより何かメリットがあるのでしょうか?
児童手当を子ども名義の口座で貯めるメリット
子ども名義の口座を利用する大きなメリットは、子どものためのお金を家計とは分けて管理しやすい点です。例えば、児童手当を生活費と同じ親名義の口座に入れていると、食費や住宅費などと混在してしまうことがあります。その結果、「教育費として残していたつもりなのに使ってしまった」といったケースも考えられるでしょう。
そこで、子ども専用の口座を作り、児童手当を受け取るたびに一定額を移しておけば、教育資金がどの程度貯まっているのか把握しやすくなります。家計とは別に管理できるため、将来の進学費用として計画的に貯めたい場合にも便利です。
また、お年玉や入学祝いなども同じ口座にまとめておけば、子どものためのお金を一括して管理できます。さらに、子どもが成長したあとに通帳や残高を一緒に見ることで、お金の使い方や貯め方について学ぶきっかけにもなるでしょう。このように、子ども名義の口座は教育資金を貯めるだけでなく、金融教育の場として活用することもできます。
子ども名義の口座と贈与税の関係
注意したいのは、子ども名義の口座にお金を移したからといって、税金面のメリットが得られるわけではない点です。
そもそも贈与税とは、個人から財産を受け取った場合にかかる税金です。暦年課税では、その年の1月1日から12月31日までに贈与された財産の合計額から、原則として110万円の基礎控除を差し引いて税額を計算します。
この110万円の基礎控除は、お金を渡した人ごとではなく、お金を受け取った人ごとに適用されます。そのため、子どもが1年間に父母など複数の人から贈与を受けた場合は、それぞれの贈与額ではなく、受け取った金額の合計をもとに判断されます。
一方で、親が子どもの学費などを必要なタイミングで負担する場合、通常必要と認められる教育費には贈与税がかかりません。
ただし、将来の教育費として使う予定であっても、まとまったお金をあらかじめ子どもに渡し、そのまま預金している場合は、非課税の対象にならないことがあります。教育費として贈与税がかからないのは、必要な都度、その用途に直接使われる場合が基本です。
このように、児童手当を子ども名義の口座へ移す場合は、口座名義だけでなく、実際に誰の財産として保有しているのかも重要です。そのため、将来の教育費として貯める際は、税金との関係も踏まえて管理方法を決めるとよいでしょう。
大学進学資金を貯める際の口座名義
大学の入学金や授業料として使う予定が明確であれば、親名義の専用口座で貯める方法もあります。親名義であっても、普段使う口座とは別に教育費専用の口座を用意すれば、生活費と混在するのを防ぎやすくなります。また、実際に入学金や授業料が必要になった際も、親がそのまま教育費として支払いやすい点がメリットです。
一方、子ども名義の口座は、子どもが18歳で成人すると、原則として本人が管理することになるため、親だけでは手続きできなくなる場合がある点には注意が必要です。金融機関によって対応は異なりますが、成人後に親が大学の授業料を振り込む際、本人による手続きや委任状の提出を求められるケースもあります。
こうした点を踏まえると、大学費用として親が支払う予定のお金は親名義、将来子ども本人に渡すお金は子ども名義といったように、用途に応じて分けておくと整理しやすくなります。
児童手当は使う目的まで考えて口座名義を決めよう
子ども名義の口座は、教育資金を生活費と分けて管理しやすく、将来のためのお金を把握しやすい点がメリットです。
ただし、子ども名義にするだけで税金面が有利になるわけではありません。大学の学費として親が支払う予定なら親名義、将来子ども本人に渡したいお金なら子ども名義など、目的に合わせて使い分けることが大切です。児童手当を無理なく将来に残すためにも、誰のお金として、いつ何に使うのかを考えたうえで口座を選びましょう。
出典
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー