手取り「30万円」なのに、生命保険料を毎月「3万円」払っています。妻から「保障をつけすぎじゃない?」と言われましたが、住宅ローンがある家庭ならこれくらい払うのは普通なのでしょうか?
月3万円なら年間保険料は36万円、平均と比べても極端に高いとは限らない
毎月3万円の生命保険料を支払うと、年間では36万円です。
公益財団法人生命保険文化センターの2024年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険に加入して実際に保険料を支払っている2人以上世帯では、世帯全体の年間払込保険料は平均35万3000円でした。
ただし、この平均には個人年金保険の保険料も含まれます。また、家族構成や収入、必要な保障額などが異なる世帯をまとめた数字です。そのため、今回の年間36万円と単純に比較して「高い」「安い」と判断することはできません。
今回のケースでは、手取り30万円に対して3万円ですから、毎月使えるお金の10%を保険料が占めます。教育費や住宅ローンの返済、貯蓄などに十分なお金を回せているかも確認する必要があります。
住宅ローンに団体信用生命保険が付いているなら必要保障額が変わる
住宅ローンがあるからといって、その残高と同額の死亡保障を生命保険で用意しなければならないとは限りません。
確認したいのが「団体信用生命保険」、いわゆる団信です。住宅ローン契約者が死亡した場合などに、保険金によって住宅ローン残高が返済される仕組みです。
団信に加入していて、死亡時に住宅ローン残高が全額返済される契約であれば、遺族が住宅ローンをそのまま引き継ぐ場合とは必要保障額が変わります。
たとえば住宅ローンが2000万円残っているからといって、「ローン返済用として生命保険も2000万円追加しよう」とすると、保障が重複する可能性があります。
一方、すべての住宅ローンが同じ保障内容ではありません。まず住宅ローンの契約書などで、団信への加入状況や保障される条件を確認しましょう。
生命保険料は「手取りの何%」ではなく必要な保障から考えよう
生命保険を見直す際に、「手取りの○%なら適正」と一律に決めるのは難しいでしょう。
死亡保障については、自分が亡くなった後に家族へ必要となる生活費や教育費などから、遺族年金、配偶者の収入、預貯金などで用意できるお金を差し引いて考える方法があります。
たとえば十分な預貯金があり、配偶者にも安定した収入がある家庭と、幼い子どもがいて片働きの家庭では、必要な死亡保障は異なります。
医療保険についても、公的医療保険でどこまで対応できるのかを確認したうえで、不足する部分を民間保険で補う考え方ができます。保険料を下げること自体を目的にするのではなく、「どのリスクに、いくら必要なのか」を整理することが重要です。
住宅ローンや貯蓄も確認して必要な保障だけを残そう
2人以上世帯では、世帯全体の年間払込保険料が平均35万3000円という調査結果もありますが、単純比較はできません。
特に住宅ローンがある家庭では、団信と生命保険の保障が重複していないか確認しましょう。そのうえで、現在の預貯金、配偶者の収入、子どもの教育費なども考慮します。
不要な保障を整理して月5000円削減できれば、年間6万円、10年間なら60万円を別の目的へ回せます。
生命保険は万一に備える重要な手段ですが、保障を増やすほど適切とは限りません。必要な保障を確保しつつ、現在の生活や将来の貯蓄にも無理が出ない金額に調整するとよいでしょう。
出典
公益財団法人生命保険文化センター 生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー