スーパーのセルフレジで会計後、「商品が1点スキャンされていません」と店員に声をかけられました。わざとではなくても、万引きと判断されたり追加の請求を受けたりするのでしょうか?
単なるスキャン漏れが直ちに「万引き」になるとは限らない
セルフレジでは、商品数が多いときやバーコードが読み取りにくいときなどに、誤って1点をスキャンし忘れることがあります。会計後に未精算の商品が見つかったからといって、必ず直ちに窃盗罪、いわゆる万引きになるとは限りません。
刑法235条は、他人の財物を窃取した者を窃盗罪としています。また刑法38条は、罪を犯す意思がない行為は原則として罰しないと定めています。そのため、本当に気づかずスキャンを漏らしただけなのか、代金を払わず持ち去ろうという意思があったのかが重要なポイントになります。
その場では、まず未精算の商品代を支払う
店員からスキャン漏れを指摘された場合は、落ち着いて状況を説明し、未精算分の会計を申し出ましょう。通常、商品を購入するのであれば本来支払うべき代金を追加で精算することになります。
一方、店側が通常の商品代を超える金額を請求する場合は、その名目と根拠を確認する必要があります。たとえば、独自の「違約金」「迷惑料」などを求められた場合、店舗の規約や具体的な事情によって扱いが異なるため、説明を求めるのがよいでしょう。
店側は行動や状況から故意かどうかを確認することがある
店員は、スキャン漏れが見つかった場合、商品の隠し方、会計時の動き、同様の未精算が複数あるかなどを確認することがあります。防犯カメラの映像やレジの記録を確認される場合もあるでしょう。
たとえば、カゴの底の商品1点だけが偶然残っていたケースと、高額商品だけを意図的にスキャンせず袋へ入れていたように見えるケースでは、店側の受け止め方も変わります。警察へ連絡するかどうかは、店側が確認した状況や説明内容などによって異なります。
セルフレジでは「最後の確認」が重要
セルフレジは客自身が読み取り作業をするため、有人レジよりも操作ミスが起こる余地があります。会計前に画面の商品点数とカゴの中身を照合する、読み取り音を確認する、バーコードのない商品は店員を呼ぶ、といった確認がトラブル防止につながります。
もし会計後に自分でスキャン漏れに気づいた場合は、そのまま店を出るのではなく、すぐに店員へ申し出ましょう。気づいた後も支払わず持ち帰れば、「単なるミスだった」という説明が難しくなる可能性があります。
「追加料金」や「迷惑料」と言われたときは内容を確認
スキャン漏れが見つかった場合、まず必要なのは未精算商品の代金を支払うことです。これとは別に、店から追加の金銭を求められたときは、その金額が何に対する請求なのかを確認しましょう。商品の通常代金、破損などによる実損、規約に基づく費用などは性質が異なります。
特に、単純な操作ミスなのに一律の高額な「迷惑料」を求められた場合は、その場で慌てて支払うのではなく、店の責任者から根拠を説明してもらうことが大切です。必要に応じてレシートや当日のやり取りを残し、解決しない場合は消費生活センターなどへ相談する方法もあります。
まとめ
セルフレジで商品1点をスキャンし忘れたとしても、本当に過失であれば、それだけで直ちに万引きが成立するとは限りません。ただし、未精算の商品代は支払う必要があります。店員に指摘されたら事情を説明して追加精算し、通常の商品代を超える請求がある場合は、その根拠を確認しましょう。
出典
e-Gov法令検索 刑法 第38条・第235条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー