トモ・スズキ・ジャパン有限会社(東京都渋谷区、社長:鈴木朋幸)は、タイの映画監督・美術家、アピチャッポン・ウィーラセタクンによる長編映画の中から、初期の4作品を4Kレストレーションしたことをお知らせします。

アピチャッポン・ウィーラセタクンは、1970年にタイのバンコクで生まれた映画監督・美術家で、現在はチェンマイを拠点に国際的に活動しております。2000年の長編映画デビュー作『真昼の不思議な物体』が、2001年「山形国際ドキュメンタリー映画祭」でインターナショナル・コンペティション優秀賞と NETPAC特別賞をダブル受賞して以来、監督する作品が次々に世界中の映画祭で受賞の栄誉に輝いてきました。

アピチャッポン監督の長編映画で、共同監督作を除いた2作目から5作目については、これまで完成フォーマットを35mmフィルムとしておりました。しかし、このたび監督が自ら監修の上、現存するフィルム素材を4Kスキャンしてデジタル化に成功しました。今回のデジタル作業により、上映素材のノイズを除去し、各ショット間の色補正と全体の色調整を行いました。また、それぞれの音源を再構築し、ドルビー7.1にリミックスしております。

新たに4Kレストレーションを施したのは、「カンヌ国際映画祭」での受賞作3本を含む、以下の4作品です。


【作品情報】4Kレストレーションした初期の4作品
『ブリスフリー・ユアーズ』(2002年) 「カンヌ国際映画祭」ある視点賞
舞台はミャンマー国境に近いタイの町。タイの若い女性は、ミャンマーから不法入国した青年と恋に落ちるが、彼の体に広がる奇妙な皮膚病が心配だ。ある日、ふたりは日常を抜け出して、深い森のジャングルへと出かける。そこへ、不倫中の別のタイ人女性も現れると…。

『トロピカル・マラディ』(2004年)「カンヌ国際映画祭」審査員賞
前半と後半の二部構成。前半は、タイの田舎町に駐屯する兵士と地元の青年が織りなす穏やかな恋の物語。ふたりはデートを重ね、関係を深めていく。後半になると、世界は一変。暗奥たる森のジャングルに兵士が足を踏み入れてゆく。自身を翻弄する幽霊のようなトラを追ってゆくが…。

『世紀の光』(2006年)「ベネチア国際映画祭」コンペティション部門正式招待
前半と後半の二部構成。前半は、のどかなタイの田舎町に建つ病院で、女医や患者、病院スタッフたちの日常が静かに流れてゆく。後半になると、無機質な都市の病院へと変わり、前半と似て非なる光景がつづく。そして、地下空間にある巨大な換気管が映し出されると…。

『ブンミおじさんの森』(2010年)「カンヌ映画祭」パルムドール(最高賞)
自分の前世や来世へとトリップできるブンミ。余命わずかな彼は、タイ東北地方の田舎で静かに暮らしている。ある日、夕食の席に亡き妻の幽霊が現れる。そこへ行方不明だった息子もサルの姿で戻り、平和な時間を過ごすのだった。翌日、死期を悟ったブンミは森のジャングルに入ってゆくと…。


アピチャッポン監督初期4作品の4Kレストレーションは、ストランド・リリーシングUSA(米国)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、セカンド・ラン(英国)、シネマテーク・スイス(スイス)が、トモ・スズキ・ジャパン(日本)と共同で支援しました。

4作品すべての配給権は、北米、英国、アイルランド、スイス、タイ、日本を除く市場について、ドイツのマッチ・ファクトリーが取り扱います。

なお、トモ・スズキ・ジャパンの代表は2000年からアピチャッポン監督との協働を続けており、2006年の会社創業以降も日本におけるエージェントとして、アピチャッポン作品の発表に携わってまいりました。

日本でのアピチャッポン初期4作品の上映については、トモ・スズキ・ジャパンがプロジェクト・チームを組み、2027年から全国ツアーを行う予定です。


【プロフィール】
アピチャッポン・ウィーラセタクン(映画監督・美術家)
1970年タイ・バンコク生まれ、コーンケン育ち、チェンマイ在住。シカゴ美術館附属シカゴ美術学校の大学院在学中から短編映画や映像作品を発表し、2000年に初の長編『真昼の不思議な物体』を完成させる。その後、ドキュメンタリーとフィクションを往来しながら、個人の記憶と地域の歴史が交錯する作風で、アートと映画の両領域で活動を続けている。
監督作『ブリスフリー・ユアーズ』(2002年)がカンヌ国際映画祭ある視点賞、『トロピカル・マラディ』(2004年)が同映画祭審査員賞を受賞。『世紀の光』(2006年)はベネチア国際映画祭コンペティション部門に正式招待され、『ブンミおじさんの森』(2010年)でカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した。これら4作品は2026年に4Kレストレーションされた。
日本では、2021年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『MEMORIA メモリア』が2022年に商業公開された。同年、坂本龍一と協働したVR作品『太陽との対話(VR)』を国際芸術祭「あいち2022」でプレミア公開。2023年から2024年にかけて「タイランド・ビエンナーレ チェンライ」で展示した2チャンネル映像インスタレーション《ソラリウム》の日本版を、2024年にスカイ・ザ・バスハウスでの個展で発表した。


【会社概要】
トモ・スズキ・ジャパン
ニューヨークと水戸の文化施設に勤務し、マシュー・バーニーやアピチャッポン・ウィーラセタクンと協働してきた鈴木朋幸(英名:Tomo Suzuki)が、100年後にも残る未来の名作をつくることを目標に設立。
アーティスト(美術家)による映画や映像を中心に扱う。映画では「企画・製作」→「制作(プロダクション・ポストプロダクション)」→「配給・宣伝」→「興行・上映」→「二次利用(配信、ビデオ販売、TV放映)」の5工程すべてを一貫して取り仕切る体制を持ちながら、案件に応じて一部の工程のみに参画することもある。アートと映画の両分野で活動しているのが特色で、ある作家の映像を美術品としてアート市場で販売し、その収益を同じ作家の映画製作費に充当する独自の資金循環スキームを発展させている。
2026年には、アピチャッポン監督の初期4作品の4Kレストレーションに参加・出資した。

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配信元企業:トモ・スズキ・ジャパン有限会社
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情報提供元: Dream News
記事名:「 アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の初期4作品を4Kレストレーション 」