2025年7月3日[NASDAQ: MCHP] - 自動車業界では、カメラ接続を独自仕様のソリューションからASA-ML (Automotive Serdes Alliance Motion Link)規格に基づいたソリューションに置き換える動きが進んでいます。このオープンで相互運用可能な規格は、世界中で150を超えるメンバー企業により推進されています。ASA-MLを迅速かつ簡単にADAS(先進運転支援システム)で採用できるようにするため、Microchip Technology Incorporated(日本法人: 東京都港区浜松町、代表: 櫟晴彦 以下Microchip社)は、カメラモジュール サプライヤの日本ケミコン株式会社およびビデオテスト ソリューション プロバイダの株式会社ネットビジョンと協力し、日本の自動車市場向けとして初となるASA-ML準拠のカメラ開発プラットフォームを開発しました。このプラットフォームは、ASA-MLのスケーラブルな高速非対称データレートを実現するのと同時に、新しい自動車サイバー セキュリティ規制に準拠するための、重要なハードウェア ベースのリンク層セキュリティをサポートします。

Microchip社の通信事業部門副社長であるKevin Soは次のように述べています。「弊社はVSIの買収を通じてASA-MLチップセットを初めて市場に投入しました。そして今回、リスクを抑えながらASA-MLの採用を加速させるカメラ開発エコシステムを日本の車載市場向けに初めて提供するため、パイオニアである日本ケミコン社およびネットビジョン社にご協力を頂きました。日本ケミコン社のCDTransカメラモジュールとネットビジョン社のNV061開発エミュレーション ボードは、どちらも弊社のVS775Sシングルポート シリアライザ/デシリアライザ デバイスをベースとしています。これは、安全性と利便性のニーズに後押しされてカメラベースのADASシステムが急速に拡大する中、自動車業界が日本の自動車メーカー向けASA-MLソリューションを標準化しようと取り組んでいる事をさらに示すものです」

日本ケミコン社の常務執行役員 CTO 技術本部長である野上 勝憲氏は次のように述べています。「車載半導体市場のリーダーであるMicrochip社との協力により、VS775Sシリアライザを内蔵したASA-MLベースの新しいCDTrans車載カメラモジュールを通じて、重要な製品を日本の市場に初めて提供できる事を嬉しく思います。ティア1サプライヤと自動車メーカーは相互運用可能なマルチベンダー ソリューションを実現するために、ASA-ML等のオープン規格に基づいたコネクティビティ技術を必要としており、弊社はその重要性と利点を認識しています。日本ではSDV(ソフトウェア定義車両)が急速に発展しています。そうした環境の中、今回の発表は、次世代のADASカメラシステムへのASA-ML採用を加速させる重要な一歩となります。弊社のカメラモジュールとネットビジョン社の定評あるカメラテスト/エミュレーション プラットフォームを組み合わせる事で、ベンダー間の互換性、将来にわたる拡張性、クローズド システムを越える手段が実現します」

ネットビジョン社の取締役 技術部長である工藤 健慈 工学博士は次のように述べています。「新しいASA-MLエコシステム プラットフォームに関するMicrochip社および日本ケミコン社との協業により、日本のSDV時代に対応する、標準化されたスケーラブルな電気/電子車室内ネットワーク アーキテクチャを実現できると考えています。相互運用性と拡張性を制限する独自仕様のコネクティビティ プロトコルは、日本の多くの自動車メーカーとティア1サプライヤにとって障害になっていました。弊社が開発したVS775SベースのASA-MLシリアライザ接続ボードと弊社独自のADAS ECU向けカメラ エミュレーション開発プラットフォームが組み合わさる事で、これらの自動車メーカーやサプライヤは、ASA-MLを採用する際にぶつかる大きな障壁を解消できるようになるでしょう。引き続きASA-MLエコシステムの進展について協力できる事を期待しています」

ASA-MLの産業化と普及の促進を支援しているASA-MLメンバー企業には、BMW社、Ford社、Volvo社、GM社、Continental社、Bosch社、デンソー社、Microchip社等の業界リーダーだけでなく、多数の半導体企業が含まれています。これらの企業が代表となって、自動車メーカー、ティア1サプライヤ、半導体ベンダー、ケーブルおよびコネクタメーカー、テストツール ベンダー、テストハウスを包含した完全な車載エコシステムが形成されています。ASA-MLのような新しい規格を利用したカメラ ソリューションを採用する自動車メーカーでは、開発ツール、エミュレーション プラットフォーム、幅広いサプライチェーンのサポートを必要とします。

この問題は、Microchip社のVS775S(https://www.microchip.com/en-us/product/vs775s)シングルポートASA-MLシリアライザ/デシリアライザの、ASA-ML規格に準拠した非対称でスケーラブルな帯域幅のビデオサポートで解決されます。このビデオサポートにより、日本ケミコン社による日本の車載市場向けのエコシステムに対応したカメラモジュールの開発が実現します。ネットビジョン社のカメラ エミュレーションおよび開発プラットフォームもMicrochip社のVS775Sを利用しており、カメラモジュールとECU(電子制御ユニット)の設計時にビデオ信号品質を効率的に評価できるようにする事で、開発と検証がさらに簡素化されます。このプラットフォームでは、Microchip社のVS775S評価用ボードを利用してビデオ信号をリアルタイムで取得できます。

自動車業界全体に及ぶサプライチェーン リスクを管理する上で重要な優先事項となっているのはマルチベンダー ソリューションです。自動車メーカーとティア1サプライヤは、調達の柔軟性と長期運用における回復力をさらに強化しようとしています。内蔵するカメラとセンサがますます増加しているL2/L2+自動運転レベルのアプリケーションには特にこれがあてはまります。このような傾向は、進化する環境において、拡張性、アーキテクチャ上の柔軟性、相互運用性を備えたマルチベンダーによる広帯域幅コネクティビティ ソリューションを実現してシングルベンダーによるクローズド エコシステムの欠点を解消する必要性をさらに高めます。

Microchip社は、7月3日~4日に国立京都国際会館Annex Hallで開催される車載Ethernet 2025(https://events.nikkeibp.co.jp/event/2025/ne0703etheren/)でこのカメラ/キャプチャ モジュールのデモを行う予定です。

在庫/供給状況
VS775Sシリアライザ/デシリアライザのエンジニアリング サンプルと評価用キットは現在特注扱いです。詳細はMicrochip社の正規代理店にお問い合わせ頂くか(https://www.microchip.com/en-us/about/global-sales-and-distribution)、Microchip社ウェブサイトhttps://www.microchip.com/asaをご覧ください。

リソース
高画質の写真は報道関係専用窓口までお問い合わせ頂くか、Flickrでご覧ください。
● PR画像: https://www.flickr.com/photos/microchiptechnology/54577687622/sizes/o/

Microchip Technology社について:
Microchip Technology社(以下、Microchip社)はスマート、コネクテッド、セキュアな組み込み制御ソリューションおよび処理ソリューションのトッププロバイダです。使いやすい開発ツールと包括的な製品ポートフォリオにより、リスクを低減する最適な設計を作成し、総システムコストの削減、迅速な商品化を実現できます。Microchip社は産業、車載、民生、航空宇宙と防衛、通信、コンピューティングの市場で100,000社を超えるお客様にソリューションを提供しています。Microchip社は本社をアリゾナ州チャンドラーに構え、優れた技術サポート、確かな納期、高い品質を提供しています。詳細はMicrochip社ウェブサイト(https://www.microchip.com)をご覧ください。

詳細については、以下にお問い合わせください。
Daphne Yuen (Microchip社): daphne.yuen@microchip.com

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情報提供元: Dream News
記事名:「 Microchip社、日本ケミコン社およびネットビジョン社と協業し、日本の車載市場向けで初となるASA-MLカメラ開発エコシステムを提供