受賞論文※4のタイトルは、"Identifying and Rectifying the Potential Faults in the Probabilistic Metric (PMHF) Formula in ISO 26262"であり、当社代表がISO 26262※5 発効の2011年から続けてきたPMHF※6 公式の研究に関するものです。本論文では規格PMHF式の誤りを11か所識別し、それらを修正すると2020年に当社代表が提案したPMHF式と一致することを数学的に証明しました。
【注釈】 ※1:FSマイクロ株式会社 (本社:名古屋市、代表取締役:桜井厚)は車載システムの機能安全(様々な安全方策を実施することにより、機器が正しく動作することを担保する方法論)に関するコンサルティングを提供する会社です。 ※2:IEEEはInstitute of Electrical and Electronics Engineers(電気電子技術者協会)の略称で、技術の進歩を推進する世界最大の専門技術組織です。詳しくはhttps://ieee.org/ ※3:RAMS (the Reliability and Maintainability Symposium)は信頼性・保守性シンポジウムの略称で、IEEE信頼性部会が毎年主催する信頼性工学に関する国際会議です。第71回の会議は2025年に開催されます。詳しくはhttps://rams.org/ ※4:https://ieeexplore.ieee.org/document/10457608 ※5:ISO 26262は車載電気電子システムの機能安全に関する国際規格で、システムの故障により車両の運転中に危険な事象が発生するリスクを許容できる水準まで低減することを目的としています。 ※6:PMHFはProbabilistic Metric for Random Hardware Failures(ハードウェアのランダム故障に対する確率的指標)で、ISO 26262におけるハードウェア設計目標値の一つです。車両寿命間のシステム故障確率を平均的に示します。