次世代車領域は、既にモータやインバータ、ギアを機電一体化したEアクスルが搭載され、xEVにおいて主流な製品となっている。中国新興OEM(自動車メーカー)では更にX-in-1タイプのEアクスルを開発し、低コスト化および小型軽量化を図っている。日欧米の従来OEMもX-in-1への開発に乗り出しており、また、巻線界磁モータの採用など環境負荷の軽減という観点での開発も進む。 シャシ領域では、統合制御による安全性向上を目的に、機械的な接続が無く電気信号でブレーキやステアリングなどを制御するバイワイヤ化が進行しており、2025年頃から米中新興OEMを中心にEMBやSBWの搭載が開始され、2021年末の調査時にはEMBの採用は2030年頃とされていたが、前倒しでの採用が進む見込みとなっている。EMBやSBWはユーザーメリットが少なくオーバースペックという指摘もあるが、OTA(Over the Air)を利用するAD/ADAS(自動運転/先進運転支援システム)の実装に備え、対応可能な高機能なハードウェアを搭載することを目的とした採用とみられる。 このように、米中新興OEMが積極的に新技術を自社製品に搭載し、技術トレンドをリードする形となっており、日欧米の従来OEMは後追いの流れが鮮明になっている。