株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内ギフト市場の調査を実施し、オケージョン別の動向、チャネル別の動向、アイテム別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況

2021年の国内ギフト市場規模は小売金額ベースで、前年比102.3%の10兆1,165億円、2022年は同104.1%の10兆5,340億円を見込む。

儀礼的な要素の強いフォーマルギフトは、ライフスタイルや人付き合いに対する志向の変化など、時代の流れと共に縮小傾向にあるものの、「ギフト」を贈るというコミュニケーション手段は、現代社会に即した形で受け継がれており、よりパーソナルな、そしてより親密な間柄において重要度を増している。新型コロナウイルス感染拡大により2020年以降は、多くのフォーマルギフトのオケージョンが苦戦したが、カジュアルギフトを中心にプラスに作用したオケージョンも存在しており、市場全体ではプラス成長を遂げている。

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2.注目トピック~コロナ特需と見られた「会えないから贈る」ギフト需要は、会えるようになっても定着の兆し

新型コロナウイルス感染拡大によって、気軽に会えなくなったことで、気持ちを伝える手段としてギフトを通じたコミュニケーションが支持された。ウィズコロナに向け人々が会することができるようになると、「会えないから贈る」という風潮が薄まるのではないかと見られたが、行動制限がなくなった2022年の「母の日」は例年以上の盛り上がりを見せた。また、「父の日」「敬老の日」「クリスマス」「誕生日」「結婚記念日」においてもプラス成長したと見られており、特別なオケージョンで大切な人のためにギフトを贈るという行為自体が、多くの人々に定着しつつあると考えられる。

3.将来展望

2023年の国内ギフト市場規模は前年比101.3%の10兆6,670億円で推移すると予測する。

地域や人との関係性が希薄化したと言われる現代社会においても、身近な存在である親、子供、友人等に対する感謝や好意、尊敬や愛情の表現として「ギフトを贈る」という行為は大きな役割を持っており、コミュニケーションを円滑にするツールとなっている。

コロナ禍によって家族や友人と直接会えない、帰省することができないといった状況もある中で、直接会う代わりに気持ちを伝える「ギフト」の存在感が高まり、改めて「ギフト」を贈るというコミュニケーション手段が見直されている。

また、コロナ禍で大きく落ち込んでいた、対面でのギフト需要は、人々が行動制限から解放され、活動量が増えてきた2022年からは回復傾向が見られている。ギフトオケージョンごとの好不調の差は大きいものの、ギフト市場全体で見ると、2023年には概ねコロナ前の水準にまで回復すると見られる。

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調査要綱
1.調査期間: 2022年10月~12月
2.調査対象: ギフト卸・メーカー、小売(百貨店・量販店・専門店・通販)等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話によるヒアリング調査、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2022年12月28日

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情報提供元: Dream News
記事名:「 【矢野経済研究所プレスリリース】ギフト市場に関する調査を実施(2022年)2022年のギフト市場規模は前年比104.1%の10兆5,340億円の見込