HOYA 株式会社(本社:東京都新宿区西新宿 6-10-1、代表執行役 最高経営責任者:鈴木洋)は、「暗所視支援眼鏡 MW10 HiKARI」を展開する視覚障がい者向け電子眼鏡事業を令和3年2月26日に分社化したことをお知らせいたします。

                        記

1. 分社化の経緯
HOYA株式会社(ビジョンケア部門)では、2015年10月より、ロービジョン(何らかの原因により視覚に障がいを受け「見えにくい」「まぶしい」「見える範囲が 狭くて歩きにくい」など日常生活での不自由さをきたしている状態)の方を対象とした電子眼鏡の研究及び開発を開始しました。

世界でも市場化の例をみない(HOYA社内調査)暗所で見えにくくなる夜盲症の方々向けの暗所視支援眼鏡「MW10 HiKARI」を開発し、当社メディカル事業部に事業を移行して2018年4月より発売開始しました。
これまで、購入いただいた患者の方々や、クラウドファンディングを通じて寄贈した盲学校、眼科医・眼科学会など多方面から高い評価をいただいてまいりました。また、全国の自治体で、福祉機器である日常生活用具としての認可件数も徐々に増加し続けております。

この度、事業の意思決定スピードを上げ、利用者の方々のニーズによりきめ細やかに対応するためには、別会社として事業活動を行っていくことが最適であると判断し、分社化(スピンオフ)することにしました。新会社では、創造と革新により真に豊かな社会を目指すHOYAの理念を受け継ぎつつ、「Light the World あなたの世界に光を灯す」を合言葉に、視覚障がい者の総合支援サービスを提供し、ロービジョンなどの視覚障がいの方々の不安の解消に努め、視覚障がい者の方々が社会へ一歩踏み出す一助となることを目指していきます。

HOYA株式会社 代表執行役CEO 鈴木洋のコメント
分社化することで、他社の技術や外部の知見をこれまで以上に幅広く取り入れ、HOYAという枠組みのなかでは成し得なかったより多機能な機器へと発展していくことを期待しています。


2. 新会社の概要
会社名 : ViXion株式会社(読み:ヴィクシオン)
所在地 : 東京都新宿区高田馬場2丁目14番2号新陽ビル1001
設立 : 2021年 1 月 18 日
代表取締役: 石塚隆之
資本金及び資本準備金: 1,000万円
事業内容 : 見え方で不自由を感じている方々向け電子眼鏡の開発、販売、サービスの提供


3. 新会社ロゴならびにWebサイト

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000232225&id=bodyimage1

(社名に込めた思い)
 ・見る(Vision) 価値を最大限(X)に伝える意味を込めてViXion。
(ロゴに込めた思い)
 ・患者様とViXionが踏み出す「一歩」
 ・ViXionによって照らされた少し先の「未来」
(Web サイト)
  https://vixion.jp(4月より)


4. 取締役構成

代表取締役 石塚隆之
1999年HOYA株式会社入社。ビジョンケア事業部グローバル本部企画室・日本営業本部マーケティング部を経て、2015年よりロービジョン患者に対応したウェアラブル機器の研究開発に携わる。社内起業「MW(メディカルウェアラブル)プロジェクト」創設。2018年メディカル事業部 MWプロジェクト室長。世界でも市場化の例をみない「暗所視支援眼鏡 MW10HiKARI」の発売を実現させる。

コメント:
2015年にいただいた1通の手紙がすべての始まりでした。「この機器を世に出してほしい!」
九州大学での暗所視支援眼鏡の臨床試験後に被験者様からいただいたお手紙が社内起業のきっかけとなりました。そしてついに2018年に「MW10 HiKARI」を開発いたしました。わたしたちが開発した暗所視支援眼鏡は、「暗所でも明るくカラーで見える」という世界に類を見ない画期的な技術により、就労・就職支援や災害対応、(自立歩行を助けることによる)コロナ禍対応等、様々なロービジョン患者様へのご支援につながっています。わたしたちはこの製品を使用していただいたお客様の声を原動力に、販売活動をすすめ、行政の認定など前例のない挑戦を続けることができました。お客様の喜びの声がわたしたちの開発の原動力であり、お客様の支えこそがわたしたちの存在理由であると気付かされる毎日です。
このたび、新会社として独立することになりましたが、HOYA様のサポートも得ながら、これからもなおいっそう、見え方でお困りの方々を応援させていただくために、仲間とともに奮闘努力していきたいと思います。これからのわたしどもにぜひ皆様のお力をお借りして、お客様のため、世の中のためになる会社を作っていこうと思います。

取締役 浅田一憲
医学博士、メディアデザイン学博士。元上場企業社長。医学と情報工学の両分野に造詣が深く、世界で100万人以上が使用する視覚・色覚の補助アプリを開発し無償でリリースしている。

コメント:
私が10年以上にわたって開発・提供を続けてきた『見ることに不便さを感じている人たちを助ける技術』が、同じ志を持つ強力なメンバーとの融合により大きく発展することが楽しみでなりません。

取締役 藤野英人
レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長・最高投資責任者。
東京理科大学上級特任教授。日本最大規模の投資信託ひふみシリーズのファンドマネジャー。

コメント:
HOYAグループの技術と社会に対する思いを受けとめ、石塚社長や他のメンバーと心を一つにして、私の金融分野や経営に対する知識と経験を惜しみなく発揮して、ViXion社の発展と社会の発展のために全力を尽くします。

取締役 伊藤明裕
デザインオフィスnendo(ネンド)取締役(共同創業者)。国内外で数多くの製品や空間、イベント等のプロデュースを行う。

取締役 内海俊晴
1983年、HOYA株式会社入社。マスク事業部デザインセンター長やビジョンケア部門技術研究開発部を経て、2015年よりロービジョンに対応したウェアラブル機器の研究開発に携わる。

取締役 有路一哉
製薬会社にて執行役員、財務経理部長を経験し、ViXion設立と同時に移籍。


5. 今後の予定
2021年4月 営業開始


医療従事者等の皆様からのコメント

国立大学法人 九州大学 総長 石橋達朗先生(眼科医)
新会社としてのスタート、おめでとうございます。患者様のニーズに応えるべく、今後の発展を期待しております。

株式会社ビジョンケア 代表取締役社長
網膜再生医療研究開発プロジェクト 客員主管研究員 髙橋政代先生
視覚障がいの分野に世界に類を見ない新しい機器を投入された方々が、さらなる発展によって障がいや福祉という分野に新風を起こされることを期待しています。

宮崎大学医学部附属病院眼科 池田康博教授
新会社としてあらたなスタートを切れるということで、共同研究者の一人として嬉しく思います。新しいパートナーや技術との出会いのチャンスが拡がったことで、患者さまのニーズに応えられるよう、プロジェクトがさらに進化することを期待しています。

公益社団法人日本網膜色素変性症協会 (JRPS) 長澤源一理事長
新会社のご設立おめでとうございます。網膜色素変性症患者を初め目の不自由な人々にとっての福祉機器開発を通して希望の光となるような喜ばしい更なる成果が現れますよう祈念します。


◆暗所視支援眼鏡 MW10 HiKARIについて
MW10 HiKARIは、独自開発の小型低照度高感度カメラで捉えた像を、明るい映像として装用者の目の前の有機ELディスプレイに投影する、眼鏡タイプのウェアラブル機器です。夜盲症の方々が本機器を装用することで、暗所においても、対象物を自然な色彩で見ることができるようになります。2021年 3月現在、MW10HiKARI は全国35の自治体で、福祉機器である日常生活用具として認可されています。(※当社調査。内示、公示前の自治体含む)。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000232225&id=bodyimage2

◆本件に対するお問い合わせ
ViXion株式会社 メールアドレス: info@vixion.jp
連絡先(コールセンター):0570-003-487 (平日10:30~17:00)



配信元企業:HOYA株式会社
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情報提供元: Dream News
記事名:「 視覚障がい者向け電子眼鏡事業を分社化