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2021年1月7日に「化粧品登録登記管理辯法」の確定版が公表され、新条例に基づく申請実務は本年5月1日から開始されることとなりました。
本日3月1日から3ヶ月後の開始となるわけですが、実務に関する詳細を規定した実務条例は確定版が公表されておらず、新しく盛り込まれた制度についての運用詳細は未だ不明確な点が多いのが現状です。
WWIPでは、お問い合わせが多く寄せられている「化粧品原料の事前登録制度」に対応するサービスの提供を開始する予定です。※サービスの詳細は該当条例の確定版が公表した後となります。[ WWIPホームページ:https://wwip.co.jp/news210301/ ]
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000232082&id=bodyimage1】
1. 化粧品原料の事前登録制度について
新条例に基づく申請では、化粧品NMPA申請時に水(WATER)以外の全ての成分について「原料品質安全情報文書」を化粧品原料メーカーが作成し、NMPA申請者がデータベースにアップロードすることが要求されています。
この「原料品質安全情報文書」を事前に化粧品原料メーカーが登録した場合、NMPA申請者は登録された原料コード(直訳では「原料伝達コード」)を引用して申請を行う事ができ、申請時の工数を削減できるというものです。
関連の規定は以下の通りです。(下線 : WWIP)
化粧品登録及び登記資料に関する規範(意見募集第2稿)2020年11月4日公表
・第27条(製品配合)(二)(原料安全関連情報)
登録者/登記者/領土内責任者は製品使用原料の生産業者情報を記載し、原料生産業者が発行する原料品質安全情報文書をアップロードしなければならない。原料生産業者が既に《化粧品原料品質安全関連情報伝達ガイドライン》(付属資料12及び付属資料13)に基づき原料品質安全関連情報を提出した場合は、登録者/登記者/領土内責任者は原料品質安全情報文書に原料伝達コード(付属資料14)を記入することができる。
・同規範(付属資料12)化粧品原料品質安全関連情報伝達指南
一、 化粧品原料生産業者は、国家薬品監督管理局の原料安全情報サービスプラットフォームを介して《原料品質安全関連情報提出企業情報表》(添付資料13)及び企業主体証明文書を提出し、化粧品原料品質安全関連情報の提出権限を登録しなければならない。原料生産業者はその他の領土内企業に授権を行い原料品質安全関連情報に関しての提出及び日常的な維持管理をおこなわせることができ、被授権企業がユーザー権限を登録する時には、さらに同時に化粧品原料生産業者の発行する授権書を提出しなければならない。授権書には授権関係及び原料品質安全関連情報の伝達を授権した原料商品名称を明記し、同一規格の原料の品質安全関連情報については、単一の企業にのみ授権できるものとする。
二、 化粧品原料生産業者は全ての原料に対しそれぞれ単独で原料品質安全関連情報を提出しなければならない。
原料品質安全関連情報には原料商品名・原料基本情報・原料生産工程の概要・必要な品質管理要件・国際的に権威のある機構による評価結論・その他の業界の使用要件・リスク物質限度量の要件等を含めなければならず、詳細は付属資料14を参照するものとする。化粧品の生産に水を使用した場合は原料品質安全関連情報の提出は必要ないが、特殊な産地に由来する水の場合はその限りではない。
※ 歯磨き粉登記資料規範(意見募集稿)27条、同規範(付属資料15)にも「化粧品登録及び登記資料に関する規範」と同様の規定があります。
NMPA化粧品申請で新設された化粧品原料に関する当該規定のポイントは3点です。
(1) 水以外の全ての原料の品質安全情報を要求する。
※ 旧条例下でも特定の成分のCOA等が要求されるケースがありますが、それを全成分に拡大するものです。
(2) この情報は事前に原料メーカーが登録をすることで、自動的に付与される「原料コード(原料伝達コード)」を記入することで代替できる。
(3) 原料メーカーは事前の登録を中国国内の企業に委託することが可能で、その場合、当該メーカーが生産している1つの原料を複数の企業に委託することはできない。
2. 先行して実施されている類似制度
新設された制度の目的は、化粧品の品質安全管理の精度を高めると同時に、全ての成分について毎回の申請で審査を行うことは容易ではなく工数の増大を防ぐために、原料メーカーと当該メーカーの原料を事前に登録させることで、NMPA化粧品申請時の審査工数の削減を狙ったものと思われます。
この制度の狙いとシステムで類似している制度は、NMPAにより2019年8月15日に施行された「国家医薬品管理局によるさらなる医薬品調達事項改善のための審査承認およびその管理作業に関する事項の報告書(2019年第56号)」です。
この制度では、医薬品メーカーが中国で医薬品製剤の申請を行う際に、医薬品製剤に関連する医薬品原料、医薬品添加剤、医薬品包材について事前に関連する原材料等を生産する企業に登記を要求しました。
この制度は、医薬品製剤申請者が申請時に関連する原材料等については事前に登記された登記号を参照することとしたため、審査工数の削減、審査の迅速化を狙ったものと考えられます。
この制度では、強く事前登記が推奨されており、制度の本文では「特殊な理由により登記することができない場合」を除き、登記号を参照して申請することを義務付けています。
今後、化粧品原料の事前登録制度も医薬製剤申請同様、原料の事前登録を強く推奨、将来的には義務化していく可能性が高いと考えられます。
3. WWIPのサービス
WWIPでは、化粧品原料の事前登録制度の施行に伴い、以下のサービスの提供を予定しています。
※ 中国で使用実績がある成分(ポジティブリストに掲載されている成分)が対象です。新原料登録は既に別途請負サービスを提供しています。[WWIPホームページ:https://wwip.co.jp/cosme-new-matl/]
(1) 原料メーカーの事前登録を代行して請け負う業務。
(2) 原料メーカーの授権を得て事前登録を代行する業務にあわせて中国国内でNMPAに対する報告やメンテナンス等を含めたサービスを提供する業務。
サービスのポイントは以下の通りです。
・ 原料の事前登録を行うことで、NMPA化粧品申請を行う企業から、成分についてまちまちな要求がきて都度要求にあわせて資料を作成、提出するといった煩雑な対応がなくなります。
また、NMPA化粧品申請企業にとっては、成分の安全性評価に関する工数が削減され迅速な申請につながります。
・ 中国で使用実績がある成分についての登録であるため、比較的簡易な申請登録であると予想されますが、申請資料はすべて中国語で翻訳し、当該成分の安全管理指標が中国国家標準に基づいているか等のチェックが必要であり、そうした業務をWWIPが一括して行います。
(※) 化粧品監督管理条例・化粧品登録/登記管理辯法・化粧品安全技術規範、及びその他の中華人民共和国の化粧品監督管理関連法規の要件及び技術要件に適合することの確認が必要です。
・ 登録された原料は中国のデータベースに掲載、検索等が可能になるため中国企業がデータベースを検索し、OEMの問合せ等をしてくる可能性があります。そうした場合の中国からの問合せ対応が可能です。((2)の場合)
(※) データベース上では原料の持つ目的効能や、登録企業等の情報に限って閲覧可能になると思われます。
実務規定の確定版が公表された後、作業工数から費用を検討して参りますが、リーズナブルな費用でご提供する予定です。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000232082&id=bodyimage4】
(参考)関連資料PDFは以下からダウンロードできます。
化粧品登録及び登記資料に関する規範(意見募集稿)27条(抜粋)付属資料11~1
[ WWIPホームページ:https://wwip.co.jp/news210301/ ]
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp
<免責事項>
当社が提供する和訳は、中国語を翻訳したものですので、あくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、原文を参照していただくようお願いします。当該和訳より決定、もしくは行為を起こしたことにより、損害を蒙ったとしても、一切の責任を負いません。
株式会社ワールド・ワイド・アイピーコンサルティングジャパン 東京都港区西新橋1-17-11
会社概要
商号 : 株式会社 ワールドワイドアイピーコンサルティングジャパン
所在地 : 〒105-0003 東京都港区西新橋1-17-11
事業内容 :
アジア全域における知的財産に関するコンサルティング業務
行政関連申請業務代行、知財保護(調査・摘発)
1) 中国NMPA申請(化粧品・医薬関連製品)、中国SAMR申請(健康食品)の行政機関
に対する登録並びにコンサルティング業務。
2) アジア全域での化粧品・健康食品行政申請並びにコンサルティング業務。
3) 日本製品の模倣品を発見し、模倣品工場の調査と摘発を行います。
4) 越境ECサイトの非正規流通を著作権侵害で摘発します。
5) 商標登録の申請をアジア全域で迅速に実施します。
6) 常時監視体制により効果的な冒認商標対策を実施します。
URL : http://www.wwip.co.jp/
配信元企業:株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン
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