株式会社パテント・リザルトは2018年6月11日、独自に分類した繊維・紙・パルプ業界の企業を対象に、2017年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2017」をまとめ、ランキングデータの販売を開始しました。

この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。

集計の結果、2017年に最も引用された企業は、東レ、次いで東洋紡、クラレとなりました。

1位東レの最も引用された特許は、「積層体の製造方法」に関する特許(特許第6099875号)で、大日本印刷の特許5件を含む後発の特許9件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには、「黒色樹脂組成物、樹脂ブラックマトリックス基板およびタッチパネル」に関する特許(特許第5333670号)が引用された件数の多い特許として挙げられ、東洋インキSCホールディングスと新日鉄住金化学の特許3件の審査過程においてそれぞれ拒絶理由として引用されています。
2017年に、東レの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱ケミカル (112件)、次いで、大日本印刷(57件)、旭化成(44件)となっています。

2位東洋紡の最も引用された特許は、「液晶表示装置、偏光板および偏光子保護フィルム」に関する特許(特許第4962661号)で、全てが大日本印刷の特許7件の審査過程で拒絶理由として引用されています。このほかには「ガラス/樹脂積層体の製造方法」に関する特許(特許第5723776号)、「熱可塑性コンポジット用前駆体」に関する特許(特許第2720489号)、「通気性シート」に関する特許(特願2010-268527)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。
2017年に、東洋紡の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱ケミカル(46件)、次いで、大日本印刷(26件)、富士フイルム(24件)となっています。

3位クラレの最も引用された特許は、「樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体」に関する特許(特許第3602704号)で、全てがユニチカの特許7件の審査過程で拒絶理由として引用されています。次いで、「面光源素子およびその製造方法」に関する特許(特願2008-539858)が多く、3M INNOVATIVE PROPERTIESの特許3件を含む後発の特許4件の審査過程において拒絶理由として引用されています。
2017年に、クラレの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は住友化学(28件)、次いで、三菱ケミカル(19件)、大日本印刷(19件)となっています。

本分析の詳細については、「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2017」にてご覧いただけます。


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情報提供元: Dream News
記事名:「 【繊維・紙・パルプ業界】他社牽制力ランキング2017 トップ3は東レ、東洋紡、クラレ