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医療技術が発展した現代においても、いまだに数多くの人の命を奪う、がん。
いわゆる三大治療のほか、自由診療を含めると様々な治療法、治療薬が存在しますが、確実にがんを打倒すまでには至っておりません。近年では「オプシーボ」が注目されているように、人々はがんに打ち克つための夢の治療薬の登場を待ち焦がれているのが現状です。
こうした中で、50年以上にわたって研究が続けられてきた知られざる治療薬が存在します。1961年、故・東風陸之博士が、高い抗がん作用を示す「ベンズアルデヒド」を用いたがん治療薬を開発しました。安価に提供することができて、副作用がほとんどなく、しかも治療困難といわれるがん種にも効果を示す、今もなお苦しんでいる大多数いるがん患者にとって、何よりの朗報となるはずでした。
ところが、1981年、利権にまみれた医療業界、製薬業界のなかで、ついにその治療薬は世の中から日の目を浴びることなく闇に埋もれてしまいます。それでも東風博士の意志を継いだ家族や医師たちが研究を続け、現在まで着々と研究結果が積み重ねられてきました。
本書では、東風博士が設立した医療法人一条会のクリニックの院長であり著者の高橋亨氏が、医療業界に向けてベンズアルデヒド治療薬を啓蒙するべく、最新の研究結果・効果・副作用について、またこれまで同治療薬が50年もの間埋もれていた経緯を紐解きます。
【書籍情報】
書 名:『進行がん患者を救う「奇跡の治療薬」への挑戦』
著 者:髙橋 亨(タカハシ トオル)
発売日:2018年3月2日
定 価:864円(税込)
体 裁:新書判並製/180ページ
ISBN :978-4-344-91547-3
【目次】
第1章 ヒントは旧約聖書にあった
イチジクから発見された驚異の抗がん物質
第2章 副作用がほとんどなく、あらゆるがん種に効果を示す
「従来のがん治療」と「脅威のがん治療」の違いとは
第3章 なぜ「奇跡の治療薬」は世に出なかったのか
利権との闘い、そして失意の発表中止
第4章 親子2代、50年以上に及ぶ研究ーー
解明されつつあるメカニズム
第5章 「奇跡の治療薬」が患者の手に届く日は近い
【著者プロフィール】
1997年、日本大学医学部卒業。同年、医師国家試験合格。日本大学医学部附属板橋病院、駿河台日本大学病院(現・日本大学病院)、取手北相馬保健医療センター取手医師会病院、独立行政法人国立病院機構災害医療センターに外科医として勤務。2007年に医療法人一条会病院外科、2014年に一条会クリニック院長となる。資格、医学博士、日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、消化器がん外科治療認定医。 所属学会は日本外科学会、日本消化器外科学会、日本臨床外科学会、日本癌学会等多数。