あらゆる病気の中で死亡率が最も高い「がん」。

厚生労働省の2015年のデータによると、がんによる死亡者数は37万人を超えており、1981年以降、がんは日本人の死因の第1位を占めています。がんの恐ろしいところは、発病初期にほとんど自覚症状がない点です。そのため、症状が出たときにはすでに手遅れという場合が極めて多くなります。だからといって確実な予防法もないのが実情です。

そこで、大切なのが「がんを早期発見し処置すること」です。がんが全身に転移する前に発見し、治療できれば、死を免れることができます。

がんの早期発見には、定期的ながん検診が一番の近道。公的機関主導で実施されている「対策型検診」と、より詳しく調べられる「オプション検査」を組み合わせて、早期発見の可能性を高めることができます。また、検診を受けたら、検診結果に基づいた適切なレビューと処置を受けることが大切です。

本書では、「がん検診」の重要性や正しい受け方など、がんで命を脅かされることなく、長生きするために知っておくべきことを、がん医療に長年携わってきた著者が分かりやすく解説します。

【目次】
第1章 全身に転移して身体が衰弱し、死に至る病。がん患者が増え続ける日本
第2章 あらゆる予防法に意味はない。がんで死にたくなければ、まずは「検診」を受けなさい
第3章 自治体の制度を利用すれば無料で受けられる。スクリーニングに有効な「対策型検診」
第4章 対象部位をくまなくチェックできる。より精度の高い「オプション検査」
第5章 やるべきことは、ただ「検診」を受けるだけ。がんでのムダ死にはほぼ防げる

【書籍情報】
書 名:『がんで死なないために知っておくべきこと』
著 者:菊地 仁(キクチ ヒトシ)
発売日:2018年2月14日
定 価:864円(税込) 
体 裁:新書判並製/192ページ
ISBN :978-4-344-97471-5

【著者プロフィール】
医療法人社団三和会 東京東病院 院長。東京都江戸川区出身。1994年、東京医科大学卒業後、東京逓信病院、国立がんセンター中央病院外科、東京都立墨東病院外科での勤務を経て、2004年、医療法人社団三和会 菊地外科胃腸科勤務、2008年東京東病院開設と共に院長に就任。専門は消化器外科で、特に胃がんに対する根治性と術後QOLの両立を図った手術を得意とし、自身が育った江戸川区の住民の治療に力を入れている。がん患者を救うべく、罹患後の患者治療のみならず、検診の重要性について啓蒙。また、末期がん患者の緩和ケアにも注力。その真心のこもった診療は、多くの患者たちの信頼を集めている。日本外科学会専門医、日本医師会認定産業医。





情報提供元: Dream News