株式会社パテント・リザルトは2017年6月13日、独自に分類した窯業業界の企業を対象に、2016年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「窯業業界 他社牽制力ランキング2016」をまとめ、ランキングデータの販売を開始しました。

この集計により、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになります。

集計の結果、2016年に最も引用された企業は、旭硝子、次いで日本ガイシ、日本特殊陶業となりました。

1位旭硝子の最も引用された特許は、昨年に引き続き「有機LED素子」に関する特許(特許第5742838号)で、後発の特許6件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別にはLG CHEM(韓)、LG DISPLAY(韓)の各3件となっています。国際出願である、この特許は、米国や中国でも権利取得済みとなっており、欧州(※)では審査中となっています。このほかには「ナノインプリント用モールド」(特願2010-515925)や、「リチウムイオン二次電池用非水電解液」(特許第5605221号)、「極端紫外リソグラフィ用マスクブランク」(特許第5327046号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。

2016年に、旭硝子の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は日本電気硝子(51件)、次いでCORNING(米)(39件)、HOYA(27件)と続いています。

(※)欧州特許条約に加盟している複数の国で効力をもつ欧州特許の出願先である欧州特許庁

2位日本ガイシは、「触媒による排ガス処理」に関する特許(特許第5726414号)が最も引用されており、後発の特許6件の審査過程で拒絶理由として引用されています。企業別にはトヨタ自動車、本田技研工業、BASF、イビデン、HALDOR TOPSOE、キャタラーの各1件となっています。このほかには「窒化物単結晶の育成方法」(特許第5044311号)や、「排気ガスの微粒子センサ」(特許第4898902号)などが引用された件数の多い特許として挙げられます。

2016年に、日本ガイシの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京セラ(18件)、次いでセイコーエプソン(17件)、トヨタ自動車(16件)となっています。

3位日本特殊陶業の引用された件数の最も多い特許には、UDトラックスとの共同保有である「エンジンの排気浄化装置」(特許第5008366号)や、「補強材付き基板」(特許第4194408号)などが挙げられ、それぞれ後発の特許4件の審査過程で拒絶理由として引用されています。

2016年に、日本特殊陶業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は京セラ(43件)、次いでデンソー(32件)、SAMSUNG ELECTRO-MECHANICS(19件)となっています。

詳細については、ランキングデータ「窯業業界 他社牽制力ランキング」にてご覧いただけます。

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情報提供元: Dream News