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極低温及び超電導技術の研究開発は長きにわたり実施されてきましたが、実用化は限られた分野への展開にとどまっております。一方、高温超電導物質の発見により様々な分野へ実用化の展開が期待されております。
本セミナーでは、現在ビジネスになっております極低温及び超電導の代表的な分野並びにビジネスになりつつある分野に注目して、ビジネス成功の要件、基幹技術の選択や開発の勘所、克服すべき課題等につきまして、講師の方々と起業や事業化を目指す聴講者の方々が同一目線で意見交換できる場を提供したいと思います。第一回は医療分野に関してビジネスや開発の最前線で活躍されている方々との場を設けました。企業の開発及び営業に従事されている皆様をはじめとして多くの方々に奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。講演の概要はこの案内の後半をご覧ください。
テーマ:極低温及び超電導の医療技術とビジネス
日 時:2016年10月13日(木) 13:00~17:00
会 場:ちよだプラットフォームスクエア 401室
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21
Tel:03-5259-8400 HP:http://www.yamori.jp/access/
主 催:低温工学・超電導学会
参加費:10,000円(学会員、賛助会員)、20,000円(非学会員、非賛助会員)
プログラム
13:00~13:05 開会挨拶 専務理事 浅野克彦
13:05~14:00 MRI診断
(株)日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット 担当本部長 本多琢郎
14:00~14:55 粒子線がん治療装置と超電導技術
加速器エンジニアリング(株) 取締役 小野通隆
14:55~15:05 休憩
15:05~16:00 MEG診断
金沢工業大学 先端電子技術応用研究所 教授 上原 弦
16:00~16:55 凍結治療
東京慈恵会医科大学附属柏病院 放射線科 助教 清水勧一郎
16:55~17:00 閉会挨拶 副会長 山本俊二
定 員:35名 (申し込み順とし、定員に到達で締め切ります)
申 込:(1)氏名、(2)所属、(3)電話番号、(4)電子メールアドレス
(5)会員/非会員の別を下記まで電子メールでお送りください
申込締切は9月30日(金)とします。
申込先:公益社団法人 低温工学・超電導学会
Email:LDJ04246@nifty.com
支払い:事前振込とします。申し込み後に折り返し、請求書をお送りしますので
10月7日(金)までにお振込みください。尚、領収書は当日受付にてお渡しします。
問合せ:公益社団法人 低温工学・超電導学会 齊藤事務局長
Tel:03-3818-4539 Fax:03-3818-4573
Email:LDJ04246@nifty.com
学会HP:http://www.csj.or.jp/
【講演の概要】
「MRI診断」:(株)日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット 担当本部長 本多琢郎
MRI診断装置は国内だけでも約6,500台が稼働しており、画像診断にとって欠かせない装置となっている。MRI用超電導磁石は、極低温及び超電導技術を応用した産業製品として実用化に成功し、社会に貢献している製品の一つである。MRI診断用として満たすべき超電導磁石の要件とそれを克服してビジネスとして発展してきた経緯、及び今後の展望について紹介する。
「粒子線がん治療装置と超電導技術」:加速器エンジニアリング (株) 取締役 小野通隆
今年保険適用が始まった重粒子線がん治療装置の原理、構造や特徴及び商品と考えた場合の課題、年々進歩している最先端治療技術とビジネスとの関係等を説明する。又、開発が進む最新の粒子線装置と超電導技術の関わりについて解説し、粒子線がん治療をビジネスにするためには超電導が必須アイテムであることを説明する。さらに、20年後には重粒子線治療をはじめ診断分野で超電導が重要な役割を果たす可能性があることも合わせて紹介する。
「MEG診断」:金沢工業大学 先端電子技術応用研究所 教授 上原 弦
ヒトの生体組織は磁場に対して透明であるため、脳の神経活動電流が発生する磁場は体外から非侵襲的に観測することが可能であるがMEG(脳磁計)はこれを実現した装置である。MEGは医療機器として認可され、てんかんの焦点の同定と術前マッピングについて保険の適用が認められている。最近では脳虚血の早期診断や認知症の早期診断の試みに加えて、小児の発達障害の早期診断などの他の症例への適用を試みる研究が進んでおり
それらを紹介する。
「凍結医療」:東京慈恵会医科大学附属柏病院 放射線科 助教 清水勧一郎
同じ治療効果が得られるのであれば、より体の負担が少ない治療、より術後の機能が温存される治療、より短時間で終わる治療を望むのは、病気を患った患者の誰しもが望むことであろう。昨今の医療技術の進歩は、治療の低侵襲化を可能とし、このようなニーズに応える方向へと日々前進している。この低侵襲治療の一環として、当院では凍結手術器を用いて腎臓癌及び乳癌の治療を行っている。この経験を踏まえ、凍結治療の原理及び歴史、現状から今後の展望までを紹介する。