〈パッションに満ちた、伸びやかな墨汁の美〉

 和紙の上へ墨汁を走らせるように描く、茂本ヒデキチ氏。毛筆の特長を十二分に活かしながら、墨色の濃淡を織りまぜて美しく、時に紙へ殴りかかるように激しく、また墨の滴下も点描画のような味わいとして援用し、大胆かつ繊細に仕上げられるユニークな画法で知られています。アスリートやダンサー、侍、カーレースなど、しばしばモチーフの「動き」が絵の主題に。それらの輪郭は明瞭でなく、流れるようなその筆致に溶け落ちていますが、茂本氏の眼で捉えられた人のパッション、モノのエネルギーは、彼の体躯と腕のストロークに乗り移り、紙にアウトプットされて見るものの五感へ強烈な印象を残します。

 和の画材から生まれる彼の劇画的書画の世界は非常に個性的で、90年代から雑誌やテレビ番組を通じて認められるようになりました。その後のクールジャパン発信の先鞭をつけたニューヨークでの個展、NIKEとのコラボレーションや、オリンピック開催ごとに招聘されているライブペイントとパフォーマンスなど、常に日本のアートシーンの殻を大きく抜け出る活躍で話題を振りまいてきたのです。

〈自ら絵付けした陶器の立体作品も紹介〉

 本展は、茂本氏にとって3年ぶりとなる東京での個展です。墨によって陰影の複雑な深みと実相とをカクテルしてきた、自作の美質を表徴するタイトルに。リオデジャネイロオリンピックの熱い季節の足音を聞きながら、これまでの彼の代表作を改めてセルフカバーするように描き下ろしたという、大小約50点の絵を展示・販売いたします。また、今回のために絵付けをして焼き上げた陶器の器や、ブックカバー、Tシャツ、iPhoneケースなどの雑貨類も多数紹介・販売いたします。


【開催概要】

タイトル : 茂本ヒデキチ Shadow &Shade

会期 : 2016年7月22日(金)~ 8月3日(水)

開館時間 : 11:00~19:00 最終日のみ~18:00 木曜休廊


【会場】

GALLERY SPEAK FOR

150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR 2F

T.03-5459-6385 F.03-5459-6386

開廊時間:11AM-7PM 最終日のみ6PMまで 

休廊:毎週木曜日・年末年始

http://www.galleryspeakfor.com/


【アーティストについて】

茂本ヒデキチ 墨絵イラストレーター

1957年、愛媛県生まれ。大阪芸術大学デザイン科を卒業後、デザイナーを経てイラストレーターとして活動を開始。’91年~’93年まで「MUSIC MAGAZINE」誌の表紙を担当し、個性的な画風が注目を集める。以後、広告、TV-CF、ポスターやCDジャケット、雑誌、書籍装画などで幅広く活躍。FIFAワールドカップパブリックビューイングポスターを手がけ、北京五輪・ロンドン五輪会場にてライブペイントを披露するなど、国内外のスポーツイベントへの招聘機会も多い。著書に「NEO BLACK」(早川書房)がある。

http://www.hidekichi.com/


【ギャラリートーク開催】

2016年7月22日(金)18:30~19:00

作品解説=茂本ヒデキチ


【本件に関する問い合わせ先】

合資会社サブライム(GALLERY SPEAK FOR担当=吉田)

電話03-3406-8605

http://www.galleryspeakfor.com/





情報提供元: Dream News