概要
◆2014年度の化粧品市場は前年度比0.8%増の2兆2,505億円。景気回復や外国人観光客によるインバウンド需要などの要因により、全体としては微増推移となった。2015年度も引き続きインバウンド需要が見込まれるものの、国内の化粧品市場は飽和しているほか、依然として低価格志向や多機能志向が根強いため、今後大きな成長は見込みにくくなっている。また、近年は消費者のニーズが多様化・細分化していることなどからヒット商品が生まれにくい環境となっている。

◆このため、各企業のR&D活動においては、単にイノベーションを追求するだけでなく、マーケティング部門との密接な連携を図ることで、市場でのニーズやトレンドをいち早くキャッチし、それに対応できる組織体制への改編が進められている。また、近年は製品のライフサイクルが短縮化していることから、高付加価値商品の早期投入と研究開発の効率化が課題となっているため、大学や民間企業など外部の知見や技術を積極的に導入しようとする動きが活発化している。さらに、消費者のニーズを研究開発に活かすことを目的として、研究所において消費者とのコミュニケーションを図ろうとする動きもみられる。

◆研究開発面においては、スキンケア分野では今後シニア層のさらなる増加が見込まれることから、抗老化研究を重点テーマとして挙げている企業が多くなっている。従来は乾燥や酸化、光老化などのほかに、幹細胞に着目したものが多かったが、近年は幹細胞のなかでも特に表皮幹細胞や真皮幹細胞などに細分化されているほか、肌の免疫力や再生力に着目したものなど、アプローチが多様化している。

◆メイクアップ分野では、ナチュラル、ロングラスティング、スキンケア効果の3点がキーワードとなっており、高いカバー力と効果の持続性を両立させる紛体などの開発に加え、塗布時の軽さや感触に着目した新規紛体の開発などが進められている。また、ヘアケア分野では毛髪内部からの自然なツヤを追求したものや、頭皮と毛髪の関係性に着目したものが多いほか、頭髪におけるエイジングに着目したものも近年注目を集めている。

◆また、近年は美容医療や再生医療に関心が高まっていることから、研究領域の高次元化も重要なテーマとなっている。このため、化粧品企業の中には美容医療・再生医療分野を主力テーマの一つとして研究を進め、化粧品分野に応用することで、より高い機能を有する化粧品の開発を目指す企業が増えている。例えば、コーセーはiPS細胞の研究を進めることで次世代化粧品の開発などを目指しているほか、マンダムは再生医療に用いられる幹細胞関連技術などを化粧品に応用するための研究を推進している。

◆当資料では、主要化粧品企業のR&D戦略を、組織体制、R&D費・人員、注力テーマ、特許、産学官との提携状況などから多角的に分析。さらに、海外市場への対応や新規事業の取り組みについても取り上げ、主要各社の今後の展望についてレポートしている。
TPC市場調査レポート
「2015年 化粧品企業のR&D戦略」
―重要性が高まる抗老化研究と加速する研究領域の高次元化―
詳細はこちら>>http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr210150262
資料体裁:A4判175頁
発 刊 日:2015年10月27日
頒   価:87,000円(税抜)

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情報提供元: Dream News