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株式会社ビジネス社(東京都新宿区:代表取締役社長 唐津隆)は、2015年10月21日に『“まやかしの株式上場”で国民を欺く 日本郵政という大罪』を発売いたしました。
日本郵政グループは、2005年の郵政民営化から10年、今や、従業員数約22万人、総資産約300兆円、連結売上高約14兆円という世界最大級の企業群となりました。そのうちの日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の同時株式上場が来たる11月4日に予定されています。当初売り出し総額が約1兆4000億円に上るともいわれる、まさに1987年のNTT上場以来となる大型上場に、市場では期待の声が高まっています。
しかし、日本郵政グループの経営の実態、そして将来性について、民営化された結果等、不明瞭な部分も多く、多くの人はその実体を把握しておりません。そこで本書では、そうした疑問に答えるべく2005年当時の郵政民営化の設計図をつくった、当事者中の当事者である元財務官僚の髙橋洋一氏が、日本郵政の知られざる内情、諸問題を明らかにしていきます。具体的には、「通常の銀行の稼ぎ頭である『貸付』が不可であること」、「ゆうちょ、かんぽとも運用先の大半は超低金利の国債であること」、「魅力ある保険商品の開発能力がないこと」、「天下り官僚たちが未だ要職を占め続けること」といった問題を指摘しています。更に、今回日本では至上初の試みとなる「親子同時上場」(親会社が日本郵政で、子会社がゆうちょ銀行とかんぽ生命保険)に関しては、親会社が子会社の経営を自分の都合良い形で進めることで、子会社の株主が不利益を被る可能性があり、「世界基準に反し、内輪ロジック優先」と厳しく批判しています。また、そうした問題の構造的な原因は「無知な政治家」と「狡猾な官僚」によるずさんな政策だとし、昨今話題となった新国立競技場問題との類似性も指摘しています。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をはじめとする世界的な経済の大変動が進むなか、われわれ日本人は何をどう考えればよいのか。郵政上場という今世紀最大のIPO(新規株式上場)を目前に控えた、今こそ知っておくべき「真実」がここにはあります。
〈本書の構成〉
第1章 日本郵政株を買ってはいけないあまりにもシンプルな理由
民営化から10年、日本郵政の真の実力/内輪のロジック優先の「親子上場」という愚
第2章 なぜあのとき、郵政民営化が必要だったのか
郵政、大蔵ベッタリという過ちの始まり/官から民へ、カネの流れを変えよ!
第3章 ここまでやらなければ郵政民営化は達成できない
目指すは世界に通用する民営郵政グループ/役人の飽くなき執念とプログラミング対決/郵便事業の衰退を救う手は本当にないのか?
第4章 改革の中身から透けて見える政治家の質、官僚のレベル
政治家に必要なたった一つの大事な資質/信念なき政治の犠牲者はいつも国民という哀しい真理
第5章 この国を100年以上蝕み続ける“お上信仰”という病
社会閉塞を自ら招く「人民は弱し、官僚は強し」観念/新国立競技場問題も改革退行もおかしなことには必ずワケがある
著者:髙橋洋一(たかはし・よういち)
嘉悦大学教授、株式会社政策工房会長。1955年東京都生まれ。都立小石川高等学校(現・都立小石川中等教育学校)を経て、東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)等を歴任。1990年代に「財投改革」に携わった後、小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍。「郵政民営化」の制度設計、「政策金融民営化」、「霞が関埋蔵金」の公表や「ふるさと納税」「ねんきん定期便」など数々の政策を提案・実現してきた。2008年退官後、現職。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞。他に『日本経済の真相』(中経出版)、『官愚の国』(祥伝社)、『アベノミクスの逆襲』(PHP研究所)、『【図解】ピケティ入門』(あさ出版)など著書多数。
(著者)髙橋洋一
〈価格〉1,300円+税
〈発売日〉2015年10月21日
〈出版元〉ビジネス社
《 お問い合わせ先 》
株式会社ビジネス社 広報担当:松矢
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