「MBR Explorer」に搭載されたテクノロジー・イノベーション研究所(TII)の探査機は、史上初の試みとなるミッションにおいて、小惑星帯にある6つの小惑星を通り過ぎた後269ユスティティアに着陸する予定であり、これが実現すれば探査機が表面に到達した史上7番目の小惑星となる


アブダビで設計、製造、試験が行われたTIIの探査機は、このミッションで唯一の展開可能なペイロードであり、ユスティティアの周囲およびその表面で完全に自律的に動作することができる


外太陽系にある遠く離れたカイパーベルトで形成されたと考えられている269ユスティティアでは、惑星の形成過程において水や有機物がどのように分布していたかについての手がかりが得られる可能性がある


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アラブ首長国連邦アブダビ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --テクノロジー・イノベーション研究所(TII)は、UAEの小惑星帯探査ミッションである「Emirates Mission to the Asteroid Belt(EMA)」向けに開発した、UAE製の探査機を公開しました。この探査機はまもなく米国コロラド州に輸送され、2028年の打ち上げに先立ち、「MBR Explorer」宇宙船との最終的な統合が行われます。TIIの探査機は、史上初めて2つの惑星と7つの小惑星を撮影する予定であり、小惑星帯にある6つの小惑星を近接通過した後、7つ目の小惑星「269ユスティティア」とのランデブーを経て着陸を行います。着陸に成功すれば、ユスティティアは探査機が表面に到達した史上7番目の小惑星となります。






TIIの推進・宇宙研究センターが、UAE宇宙庁、HEX20、ハリファ大学、およびアラブ首長国連邦大学の国立宇宙科学技術センターと協力し、アブダビで設計、製造、試験をエンド・ツー・エンドで行ったこのTII製探査機は、本ミッションで唯一の展開可能なペイロードとなっています。この探査機は、ミッションの最も離れた地点でMBR Explorerから分離し、ユスティティアの表面に接触した後、深宇宙(ディープスペース)において完全に自律的に動作し、至近距離からの画像撮影や地表の掘削を行い、その構成要素や物理的特性に関する新たな知見を提供します。小惑星269ユスティティアは、太陽系の初期形成期にカイパーベルトで形成された後、小惑星帯へと移動したと考えられています。


TIIを統括するアブダビ政府機関である先端技術研究評議会の事務総長であり、UAE最高宇宙評議会のメンバーでもあるファイサル・アル・バンナイ閣下は、次のように述べています。「技術力の構築を真剣に考えているのであれば、さらなる前進を迫られる課題に取り組まなければなりません。このミッションにおいて、それは深宇宙で自ら判断を下し、自律的に動作することが求められる探査機を意味します。そして、私たちのチームはここUAEで、その技術を開発しました。ミッションの遂行はまだ先のことかもしれませんが、私たちはすでに、構築できるノウハウの幅を広げています。こうして、国家としての能力が高まっていくのです。私たちは困難な課題を解決し、その先にあるさらに大きな課題に目を向けています。」


269ユスティティアは、小惑星帯でこれまでに観測された天体の中で最も赤いスペクトルを持つ天体のひとつです。そのスペクトルは、近隣の小惑星よりも、海王星の彼方にあるカイパーベルトの天体に似ており、これはメタンやメタノールが凍結する距離よりはるか向こうにある寒冷な外太陽系で形成され、太陽系の歴史の初期の頃に内側へと移動して、現在の小惑星帯の軌道に到達した可能性を示唆するものです。その表面は、その氷への放射線照射によって生成された複雑な有機物質で覆われていると考えられています。10年間をかけてカイパーベルトそのものへと向かうことなくこのような天体に到達できることで、国際的な科学コミュニティは、本来であれば手の届かない物質や、惑星の形成過程における水や揮発性物質の分布に関する証拠にアクセスできるようになります。


TIIの最高経営責任者(CEO)であるナジュワ・アラージ博士は、次のように述べています。「EMA向けの探査機は、最先端の研究がすぐにミッション遂行可能な段階のエンジニアリングへと結びついた際に、何が実現するかを実証します。TIIのチームは、過酷な環境に耐え、優れた精度で動作し、地球から数十億キロメートル離れた場所で重要な科学的成果をもたらすよう設計されたシステムを開発しました。このミッションは、当社の人材の質の高さだけでなく、世界でも最も野心的な宇宙ミッションに貢献するためにUAEが築き上げてきた、科学およびエンジニアリング分野における深い技術力を反映しています。」


宇宙船「MBR Explorer」は、金星、地球、火星でのスイングバイを利用し、8年間にわたり約50億キロメートルを飛行し、6つの小惑星との近接通過を行った後、269ユスティティアに到着する予定です。探査機は、惑星間の条件に合わせて設定されたわずか3週間の打上げウィンドウで、2028年3月に日本から打上げられる予定です。宇宙船自体が地表から数キロメートル以内に安全に接近することはできないため、探査機が分離して地表に接触し、ミッションで最も接近した観測を行うことになります。


TII推進・宇宙研究センターの主任研究員であるエリアス・ツーツァニス博士は、次のように述べています。「技術的な課題は、単にユスティティアに到達することではなく、探査機が8年にわたる旅を乗り切り、最も重要な局面で確実に正確な性能を発揮できるようにすることにあります。ハードウェアや熱設計から搭載ソフトウェアに至るまで、あらゆる要素が、その最後の接近調査に向けて設計・試験されています。」


この探査機は、打ち上げ後は地球や「MBR Explorer」宇宙船からの指令を一切受けずに、ミッションの期間を通じて完全に自律的に作動します。搭載ソフトウェアが、いつ撮影を行うか、画像を何枚撮影するか、そして撮影した画像が保存する価値があるものどうかを判断します。この機能は、TIIが設計・開発したデジタル処理ユニット(探査機の処理、画像選択、電力管理を担う基板)によって支えられています。探査機はユスティティアに到達するまで待機することなく、旅の途中でも探査機の他のペイロードとともに撮影を続け、約6ヶ月ごとにデータを地球へ送信します。広角カメラと狭角カメラの2台が、全体像と高解像度のデータの両方をカバーしています。


TII推進・宇宙研究センターの研究主宰者兼センター長であるアントン・イワノフ博士は、次のように述べています。「この探査機の特徴は、非常にコンパクトなシステムに組み込まれた高度な自律性にあります。一度打ち上げられれば、地球から遠く離れた場所でも自ら検知し、判断し、動作しなければなりません。また、このプログラムは、UAEのエンジニアの育成に寄与するとともに、UAEにおいて世界的に競争力のある宇宙技術エコシステムを構築するために必要となる高度な能力の強化にも寄与しています。」


到着後、MBR宇宙船はユスティティアを周回しながら約7か月間を過ごします。当初は高度250キロメートルから開始し、一連のより低い軌道へと降下していきます。探査機は2036年初頭の低空フライバイ時に展開され、その後降下して地表に接触し、継続的に画像を撮影しながら上空の宇宙船に送信します。こうして得られた画像により、科学者たちは、軌道上からはその性質を特定できない地表下の物質を研究することができるようになります。


EMAは、UAEにとって2番目の惑星間ミッションであり、宇宙船の設計、エンジニアリング、組み立て、試験がすべて国内で行われた初のミッションとなります。このミッションは、宇宙分野に対する国を挙げての広範な取り組みの一環として位置づけられています。2026年5月、最高宇宙評議会は、「国家宇宙戦略2031」を支援するため、UAEの研究機関と国際的な研究機関との連携、先進的な宇宙技術の現地化、およびエミラティの人材育成を目的とした、10億ディルハム規模の国際宇宙協力プログラムを承認しました。


詳細については、www.tii.aeをご覧ください。


配信元:AETOSWire


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Thushara Mohanan, thushara.mohanan@tii.ae

情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 テクノロジー・イノベーション研究所、画期的な「Emirates Mission to the Asteroid Belt」の遂行に向け、小惑星着陸探査機の開発を完了 」