Future Health – A Global Initiative by Abu Dhabi、新分析で修正可能な健康リスクの解消により2050年の世界の年間GDPを16.4兆米ドル押し上げる可能性を推計
Future Health – A Global Initiative by Abu DhabiがMcKinsey Health Instituteと共同作成した新たなホワイトペーパーで、修正可能な健康リスクを解消することで大きな健康・経済効果が得られる可能性を推計
修正可能な健康リスクをすべて解消した場合、2050年の世界の年間GDPは予測値より16.4兆米ドル高くなる可能性があり、その差は予測される世界GDPの9%に相当
分析では、行動・代謝・環境に関する修正可能なリスク因子を解消することで、世界で推定15億障害調整生命年(DALY)を回避し、2050年の世界平均の出生時健康寿命を12年延ばせる可能性
15億DALYは、2050年に予測される世界の疾病負担の約47%に相当
ホワイトペーパーでは、政府が健康的な生活の実現に向けた目標を連携した行動へと具体化するための5段階フレームワークを提示し、政府横断・社会全体での実行の実例としてアブダビの健康生活戦略(Healthy Living Strategy)を紹介
アラブ首長国連邦・アブダビ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --行動・代謝・環境に関する健康リスクに対処した場合、2050年には世界の年間GDPを推定16.4兆米ドル押し上げる可能性があります。これらの分析結果は、「健康的な生活の未来:16.4兆米ドルの機会(The Future of Healthy Living: A $16.4 Trillion Opportunity)」という、Future Health – A Global Initiative by Abu Dhabi、McKinsey Health Institute(MHI)、アブダビ保健局(Department of Health – Abu Dhabi)のHealthy Living部門が共同執筆し、ニューヨークでの第81回国連総会(UNGA 81)の開催に合わせて発表した新たなホワイトペーパーに示されています。
各国政府が、2025年12月に採択された非感染性疾患およびメンタルヘルスに関する国連政治宣言を国内での行動へと移そうとする中、このホワイトペーパーは公表されました。健康的な生活がもたらす健康面・経済面の潜在的効果を定量化し、政府に実施のための実践的なフレームワークを示すことで、このより広範な世界的取り組みに貢献しています。
アブダビ保健局次官のヌーラ・カミス・アル・ガイシ(Noura Khamis Al Ghaithi)閣下(博士)は、次のように述べています。「人々の寿命が延び、非感染性疾患(NCD)の負担が増え続ける中、健康に対する考え方も変わらなければなりません。リスクを予測し、より早く介入し、人々が生涯を通じて健康でいられる環境を整えることができるシステムが必要です。」
修正可能な健康リスクをすべて解消したと仮定するモデルでは、2050年に15億障害調整生命年(DALY)を回避でき、これは予測される世界の疾病負担の約47%に相当します。1 DALYは、病気、障害、早期死亡によって失われる健康な1年分を表します。2050年のベースライン予測と比べると、分析対象のリスクを解消することで、世界平均の出生時健康寿命を12年延ばせる可能性があります。
このホワイトペーパーはMHIの新たな分析を示し、集団レベルの健康状態を改善することで個人にとどまらない効果が生まれ、経済活動への参加と生産性を大規模に高められる可能性を明らかにしています。
分析では、修正可能なリスク因子に起因する疾病負担の割合に国によって大きな差があることも示されており、インド49%、米国45%、ドイツ42%、イタリア40%、日本35%となっています。GDP押し上げの可能性も、各国・地域の状況やこれまでの進展などによって異なります。こうした結果は、地域の優先課題に合わせた健康生活戦略の必要性を改めて示しています。
McKinsey Health Instituteのパートナー兼健康長寿担当ディレクターのラース・ハルテンシュタイン(Lars Hartenstein)は、次のように述べています。「健康アウトカムを大規模に改善する機会は、これまでになく大きくなっています。私たちの分析は、修正可能なリスク因子に対処することで、健康に過ごせる年数を延ばしながら、経済活動への参加と生産性を高められる可能性を示しています。その効果を実現するには、人々の居住・就労環境から学び方や人とのつながり方に至るまで、日々の健康に影響する幅広い要因に対処するため、分野横断で連携した行動が必要です。」
ホワイトペーパーは、健康的な生活は保健医療システムだけでは実現できないとしています。MHIの従来の研究によると、健康を左右する23の要因のうち19は、制度としての保健医療システムの外にあり1、教育、交通、都市計画、食、テクノロジー、雇用、地域社会の発展などの分野にまたがっています。
ホワイトペーパーは、健康的な生活を社会全体の優先課題と位置付け、より健康的な生活を支える環境をつくるために各分野が協力する必要があるとしています。そのうえで政府向けに、明確な目標を設定する、健康・経済面で最大の機会を特定する、連携の取れた一連の施策を設計する、効果的な施策を実施して規模を拡大する、データとフィードバックを活用して学び適応する、という5段階のフレームワークを提案しています。
ホワイトペーパーで紹介されている事例には、日本の長期的な取り組み「健康日本21」、フィンランドの人口データ活用、シンガポールのテクノロジーを活用した全国的な身体活動プログラム、アブダビの「Population Health Intelligence」プラットフォームと政府横断型の健康生活戦略が含まれます。
2025年11月に開始されたアブダビの健康生活戦略は、首長国全体で連携した行動を進めるための政府横断型フレームワークです。アブダビ保健局のHealthy Living部門が実施を主導・調整し、政府機関、企業、地域社会と連携して、食環境、学校、職場、身体活動、予防医療にわたる28件を超える取り組みを進めています。データと行動科学に基づくこの社会全体でのアプローチは、個人の選択を損なうことなく、より健康的な選択をしやすく、そうした選択肢をより身近なものにするため、日常の環境を変えることを目指しています。ホワイトペーパーは、アブダビの経験を、政府が健康的な生活の実現に向けた目標を連携した施策の実行へと具体化する方法の実例として示し、さまざまな国の状況に応じた行動の参考となる知見を提供しています。
アブダビ保健局Healthy Living部門エグゼクティブディレクターのアハメド・アルハズラジ(Ahmed AlKhazraji)閣下(博士)は、次のように述べています。「私たちが重視しているのは、この共通の目標を、人々が日常生活で目にし、実感できる具体的な変化につなげることです。初期の進展として、学校での新たな栄養・身体活動要件、スーパーマーケットやレストランでのより健康的な環境づくり、包装前面表示制度「Nutri-Mark」の導入、一般向けの食品・飲料広告を責任ある形で行うための取り組みなどがあります。これらは重要な節目ですが、持続的な効果を生み出すには、関係者が責任を共有し、データと行動科学を使って何が有効かを理解し、学びに応じて適応していくことが必要です。こうした知見を国際的に共有することで、NCD予防と健康的な生活に向けた、より幅広い行動を支援したいと考えています。」
ホワイトペーパーはさらに、科学、測定、テクノロジー、経済的インセンティブ、社会的支援にまたがる、健康的な生活を世界規模で広げる助けとなり得る5つの転換を示しています。また、国や分野を越えた行動を加速するには、政府と企業が相互に学び、エビデンスを比較検討し、共通のアプローチを策定するためのより強固な仕組みも必要だとしています。
このホワイトペーパーは、健康の未来を検討するFuture Healthの「Abu Dhabi Blueprints」シリーズの一部です。そのテーマは、Future Healthの国際プログラムや、2026年10月20~22日に開催される「Abu Dhabi Future Health Summit」で取り上げられる予定です。
ホワイトペーパー全文は、以下からダウンロードできます。健康的な生活の未来:16.4兆米ドルの機会(The Future of Healthy Living – A $16.4 trillion opportunity) - Future Health。
Future Health – A Global Initiative by Abu Dhabiについて
Future Healthは、グローバルな連携と、健康分野に変革をもたらすイノベーションのための通年型プラットフォームで、アブダビ皇太子兼アブダビ執行評議会議長のハリード・ビン・ムハンマド・ビン・ザイード・アルナヒヤーン殿下の後援の下で展開されています。
Future Healthは、分野や地域を越えて健康分野の研究者、政策立案者、ビジネスリーダー、投資家、起業家を結集し、保健医療システムを強化するとともに、すべての人がより長く健康に生きられるようにするための共同の取り組みを推進しています。
Future Healthは、研究知見、出版物、インパクト創出の取り組み、チャレンジ、R&D資金提供、分野横断型の会合などを年間を通じて展開し、長寿と精密医療、保健医療システムと持続可能性、デジタルヘルスとAI、ライフサイエンス分野への投資という4つの重点分野で取り組みを推進しています。
Future Healthは、アブダビ保健局と創設パートナーのPureHealth、M42、Institute for Healthier Living Abu Dhabi、Mubadala Bioが企画・運営しています。Mediclinic Middle Eastは戦略パートナー、Burjeel Holdingsはアソシエイト・パートナーを務めています。
詳細は、www.futurehealthinitiative.ae をご覧ください。また、Future Healthを X、Instagram、LinkedIn、Facebook でフォローしてください。
McKinsey Health Instituteについて
McKinsey Health Institute(MHI)は、McKinsey &Company内に設立された長期的展望に基づく非営利目的の機関です。今後10年間で、人類が質の高い暮らしを享受する期間を全体で最大450億年増加し得るとの考えに基づいています。そのミッションは、この可能性の実現に必要な行動と投資を、世界各地、業界、地域社会で喚起することです。幅広い組織から成る強固なエコシステムと連携して、リーダーを招集し行動を促すほか、研究を進め、データやツールを作成・普及させ、これまで十分な投資が行われてこなかった健康分野への投資とイノベーションを促進しています。
詳細は、https://www.mckinsey.com/mhi/overview をご覧ください。
1 McKinsey Health Institute. (2023). Table 1: The healthy 23 drivers . McKinsey &Company. https://www.mckinsey.com/~/media/mckinsey/mckinsey%20health%20institute/our%20insights/the%20secret%20to%20great%20health%20escaping%20the%20healthcare%20matrix/table-1-the-healthy-23-drivers-final.pdf
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