Falcon Arabic:英語とヨーロッパにその起源を持つ言語に加え、Falconはアラビア語を統合し、地域で最も優れたアラビア語AIモデルとしてアラビア語圏全体に拡大






Falcon-H1:パフォーマンスとポータビリティを再定義しつつ、メタのLlaMAやアリババのQwenをも凌駕し、毎日使用するデバイスやリソースが限定される環境で実用的なAIを実現

アラブ首長国連邦アブダビ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --アブダビの先端技術研究評議会(ATRC)の応用研究部門であるアラブ首長国連邦(UAE)技術革新研究所(TII)は、AI分野での2つの大きな成果について発表しました。まず、「Falcon Arabic」は、Falconシリーズ初のアラビア語モデルで、現在この地域で最も優れたアラビア語対応AIモデルとなっています。そして「Falcon-H1」は、新たなアーキテクチャデザインによってパフォーマンスとポータビリティを再定義する新たなモデルで、小規模から中規模のAIモデル(300億から700億パラメータ)においては、メタのLlaMAやアリババのQwenといった同等のAIモデルを凌駕し、毎日使用するデバイスやリソースが限定される環境でも実用的なAIを実現します。この内容は、UAE大統領顧問兼ATRC事務局長であるファイサル・アル・バンナイ閣下による「Make it in the Emirates」イベントの基調講演で発表されました。


Falcon 3-7B(70億パラメータ)をベースに構築されたFalcon Arabicは、これまでに開発されたアラビア語AIモデルの中でも最も先進的なものの1つとなります。現代標準アラビア語と各地域の方言を網羅する高品質なネイティブ(非翻訳)アラビア語データセットでの学習が施されており、アラブ地域の言語的多様性にも完全に対応します。Open Arabic LLM Leaderboardベンチマークによると、Falcon Arabicは他の地域で利用可能なすべてのアラビア語モデルを凌駕し、独立系多言語AIにおけるリーダーシップを確固たるものにしています。さらに、クラス最高の性能を誇るアラビア語モデルとして、最大10倍規模のモデルと同等の性能を発揮し、スマートアーキテクチャがスケールを超えて性能を発揮できることを証明しています。


また、新たに発表されたFalcon-H1モデルは、従来高度なシステムを使用するのに必要とされていた処理能力や技術的専門知識を削減することで、高性能AIへのアクセスを大幅に拡大できるよう設計されています。今回の発表は、TIIのFalcon 3シリーズの成功がそのベースとなっています。Falcon 3シリーズは、単一のグラフィックス プロセッシング ユニット(GPU)で動作可能なAIモデルとして世界トップクラスにランクインしており、ハイエンドなインフラを持たない開発者、スタートアップ企業やその他の組織が最先端のAIを低コストで導入できるという意味で画期的といえます。


ファイサル・アル・バンナイ閣下は、アブダビで開催された「Make it in the Emirates」イベントで「ついにアラビア語をFalconに導入できたこと、そして、アラブ地域で最も高性能な大規模言語モデルがUAEで開発されたことを誇りに思います。AIにおけるリーダーシップとは、規模を追求することではなく、強力なツールを有用で使いやすく、普遍的なものにすることです。Falcon-H1は、少数の人々だけでなく、すべての人々に役立つAIを提供するという私たちのコミットメントを反映するものです」と述べています。


Falcon-H1は、ヨーロッパに起源を持つ言語を引き続きサポートし、多様なデータセットでの学習が施された多言語トークナイザーによって、初めて100を超える言語をサポートできるスケーラブルな機能も備えています。


よりスマートに、よりシンプルに、より包括的に


Falcon-H1は、効率、柔軟性、使いやすさを兼ね備えたAIシステムに対する世界的な需要の高まりに応えるために開発され、TransformerとMambaの長所を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャにちなんで「H」と名付けられました。Falcon-H1は、様々なベンチマークにおいて高いパフォーマンスを維持しつつ、推論速度の大幅な向上とメモリ消費量の削減を実現しています。


TIIのCEOであるナジュワアラージ博士は、「TIIはファルコンH1を単なる研究におけるマイルストーンとしてではなく、妥協のない並外れた効率を実現するというエンジニアリングの課題として捉えていました。このモデルは、実用性を備えた技術的に厳密なシステムを構築するというTIIのコミットメントを反映しています。Falconは単なるモデルではありません。特にリソースは限られていても大きな野心のある環境においては、研究者、開発者、そしてイノベーターを支援する基盤となるでしょう」と述べています。


Falcon-H1ファミリーには、34B、7B、3B、1.5B、1.5B-deep、そして500Mという、様々なサイズのモデルが含まれています。これらのモデルは、幅広い性能対効率比を提供し、開発者は導入シナリオに最適なモデルを選択できます。小型モデルは制約のあるエッジデバイスへの導入を可能にし、フラッグシップモデルである34Bモデルは、複雑なタスクにおいてメタのLlaMAやアリババのQwenといった類似のモデルを凌駕する性能を誇ります。


TIIのAIデジタルサイエンス研究センターの主任研究員であるハキム・ハシド博士は、「Falcon-H1シリーズは、新しいアーキテクチャがAIトレーニングの新たな可能性を切り開くと同時に、超小型モデルのポテンシャルを示すもので、最小規模のモデルで何が可能かを根本的に変え、プライバシー、効率性、低レイテンシが重要となるエッジデバイスにおいて強力なAIを実現します。私たちは、性能を損なうことなく複雑さを軽減することを重視しました」と述べています。


Falcon-H1ファミリーの各モデルは、その2倍規模の他の類似モデルを凌駕し、性能対効率比の新たな基準を確立します。さらに、これらのモデルは数学、推論、コーディング、長文の理解、多言語タスクにおいても優れた性能を発揮します。


国際的な影響


Falconモデルは既に実世界のアプリケーションで活用されています。ビル&メリンダ・ゲイツ財団とのパートナーシップにより、Falconは厳しい気候条件下で農家がよりスマートな意思決定を行うためのソリューションであるAgriLLMの開発を支援してきました。TIIのFalconエコシステムは世界中ですでに5500万回以上ダウンロードされており、中東地域から生まれたオープンAIモデルの中で最強で、一貫して高いパフォーマンスを発揮するソリューションとして広く認められています。


多くのAIモデルが限られた消費者向けユースケースに焦点を当てているのに対し、TIIは、アクセシビリティを損なうことなく、産業界、研究、公共財分野のより厳しいニーズに対応できる基盤モデルの構築を優先してきました。これらのモデルは、様々な現実世界のシナリオに適用できるように設計されており、アクセス性、リソース効率、そして様々な環境への適応性がその特徴となっています。


すべてのFalconモデルはオープンソースとなっており、Hugging FaceおよびFalconLLM.TII.ae(責任ある倫理的なAI開発を促進する、Apache 2.0ベースのライセンスであるTII Falconライセンスに基づく)で利用可能です。


配信元:AETOSWire


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Jennifer Dewan

Jennifer.Dewan@tii.ae

情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 中東を代表するAI企業のTIIが2つの新しいAIモデル、Falconシリーズ初のアラビア語モデル「Falcon Arabic」とクラス最高性能モデル「Falcon-H1」を発表