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この計算機的手法は、従来のHLAタイピングが現時点で持つ強みを生かし、次世代シーケンシングのデータからHLAタイピングを行うと同時に、NOIの専有的な変異呼び出しバイオインフォマティクスを活用し、新規HLAアレルや腫瘍特異的HLA変異体の発見を実現するものです。
NOIはウルティモバックスと連携して、ディープターゲットHLAシーケンスを用いて多数のドナーの血液からHLAタイピングを行う手法を検証する研究を実施しました。検証により、第1区域と第2区域の解像度でほぼ100%のHLAタイピングの成功が確認されました。
この手法は査読誌のHLAに掲載されました。筆頭著者のAnzarとその同僚は、この手法が、個別化がんワクチンの設計に日常的に使用されている標準的なシーケンスデータから、正式に命名された新しいHLAアレルの発見につながったことも実証しています。
NECオンコイミュニティの最高科学責任者(CSO)であるトレバー・クランシー博士は、次のように述べています。「この手法は、精密免疫療法の分野における重要な進展となります。HLAタイピングのコミュニティーが世界的なヒトHLAライブラリーの不足部分を補うことに役立つとともに、臓器移植やワクチン設計のためのHLAタイピングの精度向上に加えて疾病関連性研究において新規HLA変異体を発見することにも役立つでしょう。私たちは今後、当社のバイオインフォマティクスツールボックスに追加されたこの独自ツールを使って、HLAアレルの変異とがん免疫療法に対する反応との関係について、さらに特性を明らかにしていきます。」
参考文献
タイトル:個別化HLAタイピングは、新規HLAアレルおよび腫瘍特異的HLA変異体の発見につながる(Personalized HLA typing leads to the discovery of novel HLA alleles and tumor-specific HLA variants)
著者:Irantzu Anzar、Angelina Sverchkova、Pubudu Samarakoon、Espen Basmo Ellingsen、Gustav Gaudernack、Richard Stratford、Trevor Clancy
URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tan.14562
NECオンコイミュニティについて
NECオンコイミュニティは人工知能(AI)駆使型のバイオテクノロジー企業として、個別化がん免疫療法や感染症ワクチンのための正真正銘の免疫原性抗原の予測における主な知識の欠落に対処するための専有的な機械学習ベースのソフトウエアを提供しています。このAI技術は、感染症ワクチンの最適な抗原/エピトープ標的の発見、臨床的に実行可能な時間枠での真に個別化されたがんワクチンおよびT細胞療法、さらにがん免疫療法の対象となる患者の効果的な選別を促進するために使用できます。詳細情報については、NECオンコイミュニティのウェブサイト(http://www.oncoimmunity.com/)をご覧ください。
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Trevor Clancy
trevor@oncoimmunity.com