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フィンランドのSoCハブは欧州のパイオニアとして、SoC設計の領域を発展させ、フィンランドの競争的立場を強化することに着手しました。タンペレ大学、フィンランド、ノキアが組織化している本SoCハブイニシアチブは、昨年発足しました。これらのパートナーが行う共創活動は、従来型の研究プロジェクトの範囲をはるかに超えています。
タンペレ大学でSoC設計の実務を担うAri Kulmala教授は、次のように述べています。「このSoCは、試験容易化の設計や広範な検証など、産業生産で使用されているのと同じ手法を用いて開発されており、シングルモジュールではなく、システムレベルの統合に重点を置いています。」
Kulmala教授によると、このチップには開発キットが含まれているので、外部関係者も試験することができ、他のシステムに幅広く統合できます。
本SoCハブ・プロジェクトの重要な目標の1つは、例えばモノのインターネット(IoT)、機械学習、5G/6G技術などで、新しいアイデアを迅速にシリコンで試作できるようにすることです。
今回新たに設計完了したバラスト(Ballast)チップは、3種類から成るシリーズで初となります。このチップは、世界最大の半導体チップメーカーであるTSMCが製造します。
このチップはTSMCの22nm超低リーク電流プロセスで製造され、とりわけIoTデバイスやエッジデバイスに最適です。バラストには、数種のRISC-V CPUコア、デジタル信号プロセッサー、AIアクセラレーター、充実したセンサー様インターフェース、そしてFPGAの拡張インタフェースが搭載されています。ドライバー、ソフトウエア開発ツール、チップのデバッグサポートなど、完全なソフトウエアスタックも実装されています。このチップは、リアルタイムオペレーティングシステムとリナックスを同時にサポートします。
「SoCハブのチームと協力できたのは、喜ばしい限りです。非常に短期間でチップを開発し、その仕事ぶりはトップクラスでした」と、imec(アイメック、ナノ技術およびデジタル技術の研究開発拠点)の一部門であるimec.IC-linkで事業開発担当ディレクターを務めるBas Dorren氏は、述べています。
今後2年間でさらに2つのチップの設計を完了
このチップはそのサイズを考えれば、非常に短期間で開発されました。この野心的な目標を達成できたのは、優れたチームスピリットと、携わった専門家の専門性と経験のおかげです。
「タンペレ大学と企業パートナーの間のスムーズな協業を実現するために、多くの取り組みが行われました。バラストの設計には初期キャリアの研究者が数人参加したため、これらの研究者は研究で得た知識を産業プロジェクトに応用する機会を得ました」と、タンペレ大学のコンピューティングサイエンス科長であるTimo Hämäläinenは述べています。
このプロジェクトの第1段階は、SoCの開発に加え、当コンソーシアムの発足、必要なソフトウエアとライセンス契約の準備が伴うもので、大きな仕事を引き受けることになりました。タンペレ大学とノキアが主導するこのコンソーシアムには、パートナーとしてCoreHW、VLSIソリューション、Siru Innovations、TTTEch Flexibilis、Procemex、Wapice、Cargotecがパートナーとして参加しています。
このプロジェクトはビジネスフィンランドが資金を提供しており、2023年末までに3つのSoCで設計を完了する見通しです。これらチップの使用事例については、プロジェクトのコンソーシアムと共に計画していきます。
「このプロジェクトの今後の段階では、本SoCの体系化、自動化、性能にさらに集中できるでしょう。最初の目標を達成しましたが、私たちはすぐに前進し続けます。SoC開発に投資すべき時は、明日ではなく、今だからです」と、Timo Hämäläinenは強調しています。
タンペレ大学
学際的なタンペレ大学は、フィンランドで2番目に大きな大学です。その研究と学習の最先端分野は、テクノロジー、健康、社会です。本学は、私たちの社会が直面する最大の課題に対処し、新しい機会を創り出すことに取り組んでいます。国際的に認められた研究分野のほぼすべてを、本学は擁しています。タンペレ大学とタンペレ応用科学大学により、3万人以上の学生と5000人近い従業員から成るタンペレ大学コミュニティーが構成されています。www.tuni.fi/en
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ボンディングダイアグラムの画像は、チップのIOパッドがパッケージのピンに配線されている様子を示している。パッケージはプリント回路基盤に半田付けされる。レイアウト図は、機能ブロックをチップに物理的に配置している様子を示している。側面に示されているのは、パッケージのピンに接合されているIOパッド。写真:SoCハブ。(画像:ビジネスワイヤ) |
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ボンディングダイアグラムの画像は、チップのIOパッドがパッケージのピンに配線されている様子を示している。パッケージはプリント回路基盤に半田付けされる。レイアウト図は、機能ブロックをチップに物理的に配置している様子を示している。側面に示されているのは、パッケージのピンに接合されているIOパッド。写真:SoCハブ。(画像:ビジネスワイヤ) |
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SoCハブの運営は、タンペレ大学および諸企業との革新的な協業に基づいている。プロジェクトチームのメンバーは、タンペレ大学にて写真撮影。写真:Jonne Renvall/タンペレ大学(写真:ビジネスワイヤ) |
Inquiries:
SoC Hub consortium
sochub@tuni.fi
Timo Hämäläinen
Head of the Computing Sciences Unit at Tampere University
timo.hamalainen@tuni.fi
Ari Kulmala
Professor of practice in System-on-Chip design at Tampere University
ari.kulmala@tuni.fi