世界的にESGの透明性を高め投資家向けデータを増強するMSCIの取り組みを示す

ニューヨーク--(BUSINESS WIRE)--重要なCOP26の会議が間近に迫る中で、投資家は、上場企業の世界的な気候目標との整合性について、新たなレベルの透明性を求めています。世界の投資コミュニティーに重要な判断支援ツールとサービスを提供する大手企業のMSCI(NYSE:MSCI)は本日、2900社以上(MSCI ACWIインデックスの構成企業)のImplied Temperature Riseをウェブサイトで公開したと発表しました。ネットゼロへの移行を進めるために必要なデータと透明性を投資家が入手できるようになりました。


Implied Temperature Riseは、上場企業の気候への取り組みに対して明瞭性と透明性を提供するもので、各社のネットゼロ排出への取り組みを評価するために、単純で強力な先行指標を使用しています。各社の世界的気温目標との整合性が指標化され、摂氏を単位として表示されます。MSCIがこのソリューションの導入を初めて発表したのは、9月でした。Temperature Riseソリューションは、金融セクターのあらゆるセグメントがポートフォリオの気温整合性を測定して開示できるようにするために、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ポートフォリオ整合性チームが定めた設計推奨を満たすようにモデル化されました。また、ターゲット設定枠組みも考慮されています。


Implied Temperature Riseは、気候変動に関する政府間パネルが定めた2°Cのターゲットやパリ協定で広まった1.5°Cの制限といった重要な基準のほか、各社の脱炭素化計画も組み込んでいます。Implied Temperaturesの算出は、各社の予想排出量を残された世界の炭素予算の配分と比較することで行われます。炭素予算は、地球の気温を主要なターゲットを下回る水準に保つために許される炭素排出量の上限を定めたものであり、MSCIの四半期ネットゼロ・トラッカーでもベンチマークとして参照されています。


本日より、世界の投資家は、企業の名称や取引シンボルを使用して検索することで、Implied Temperature Rise、脱炭素化ターゲット(MSCIのTarget Scorecardを通じて)、MSCI ESG格付け(2019年から提供中)の情報を得ることができます。この一般公開ツールは、MSCIのこちらのウェブサイトで利用できます。


MSCIのESGおよび気候グローバル責任者のレミー・ブリアンは、次のように述べています。「MSCIは、ESGと気候指標において、高い透明性と一貫性のある基準が必要であることを断固として主張しています。Implied Temperature Riseデータを公表することは、MSCIがESG格付けを公表した2019年に始めた透明性への取り組みの自然な延長線上にあります。COP26が急速に近づいている中で、当社は、この新しいデータが、気候変化との闘いにおける資本市場の役割についての議論で大いに必要とされている明瞭性を高めるものと信じています。当社は、ESGと気候の透明性の推進におけるリーダーであることを誇りとし、投資家が気候変化の金融への影響への注目を高める際に必要となるデータを投資家に提供し、ESGのデータと格付けの価値についての啓発を行い、開示基準の改善に努めています。」


MSCIは、年末までに気候開示を拡大することを求めて1万社近い上場企業に積極的な働きかけを継続的に行ってきましたし、今後もその活動を続けます。MSCIは、MSCI ESG発行体コミュニケーション・ポータルを通じて気候目標とコミットメントを確認してフィードバックを提供することを、すべての発行体にお願いしたいと思います。


MSCIについて


MSCIは世界の投資コミュニティーに重要な投資判断支援ツールとサービスを提供する大手企業です。50年以上にわたるリサーチ、データ、テクノロジーの専門知識を有する当社は、クライアントがリスクとリターンの重要な推進要因を理解して分析し、自信を持ってより効果的なポートフォリオを構築できるようにすることで、投資判断を向上させます。当社は業界をリードするリサーチ強化ソリューションを構築し、クライアントはこれを用いて投資プロセス全体を把握し、透明性を高めることができます。


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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 MSCI、2900社以上の予想気温上昇データを一般公開