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2014年から米国外で提供しているORiは、非侵襲的かつ連続的なパラメーターとして、酸素補給中の患者の酸素状態を把握する目的で使用するものです。多波長のrainbow® Pulse CO-Oximetryプラットフォームで実現されるORiは、臨床的に実証済みのMasimo SET®パルスオキシメトリーで測定される酸素飽和度(SpO2)と共に提供されます。
研究者らは、肺の多様な処置を促進するための一般的な技法であるOLVにおいて、100%の吸入気酸素濃度(FiO2)の補給酸素投与が一般的に行われており、患者が酸素過剰で誘導される肺障害の可能性にさらされていることに着目し、ORiが「OLV中に非侵襲的なプローブを用いて高酸素血症の有害な影響から患者を保護する」ことができるかどうかを追究しようとしました。研究者らは、2018年9月から2019年9月の間に登録され、選択的胸部手術の一環としてOLVを必要とする肺腫瘍患者103人(18~70歳、ASA I~III)を、下記に示すように4群に分けました。
群 | 被験者数 | FiO2が60%を超えるOLVの時間 | 平均FiO2値 |
1: ORi不使用の酸素需要評価、低流量麻酔(1 L/min) | 25 | 67.6 ± 97.5 mins. | 71.6 ± 12.25% |
2: ORi不使用の酸素需要評価、高流量麻酔(4L/min) | 28 | 97.32 ± 99.7 mins. | 74.64 ± 16.66% |
3: ORi使用の酸素需要評価、低流量麻酔(1L/min) | 25 | 39.2 ± 74.1 mins. | 62.8 ± 13.08% |
4: ORi使用の酸素需要評価、高流量麻酔(4L/min) | 25 | 22.4 ± 49.4 mins. | 56.4 ± 11.5% |
OLV中、1群と2群の患者はORi不使用で酸素需要評価を行い、3群と4群はMasimo Radical-7® Pulse CO-Oximeters®とrainbow®センサーによりORiを使用しました。4群のすべてにおいて、SpO2と動脈酸素分圧(PaO2)を定期的に測定し、FiO2は導入後に50%、OLV適用時に60%、必要に応じて70%〜100%に上昇させて投与しました。
研究者らは、ORiモニタリングは、FiO2が60%を超えるOLVの時間が有意に短いこと、OLV中の平均FiO2値が有意に低いこと(上記の表に示されている通り)、記録されたPaO2値が低いことと関連していることを発見しました。また、OLV中のFiO2 >80%の時間が入院期間の長期化と強く相関していることも見いだしました(p<0.001)。
FiO2値の平均がORi使用群(3、4)ではORi不使用群(1、2)と比べて有意に低いことが分かったという観察に基づいて、研究者らは「ORiモニターを受けている患者では酸素過剰症のリスクが低くなる」という仮説を立てました。研究者らは、「ORiは動脈血ガス分析に取って代わるものではないが、酸素化の評価には有用である。ORiモニター不使用群では、FiO2は80%よりも有意に高かった。さらに、筆者らの研究では、これらの患者において入院期間の長期化が明らかになった。」
低流量(3群)と高流量(4群)のコホートでは、ORi値に有意な差はありませんでした。
研究者らは結論として、「末梢酸素飽和度および血液ガス分析と共にORiで調整することで、低流量または高流量の麻酔下の患者のOLV中に高酸素血症を予防できることが実証された。筆者らは、ORiを指針とする胸部麻酔は、入院期間を短縮し、患者の安全性を高める可能性があると結論付けた」と述べています。
ORiはまだFDA承認を取得しておらず、米国では販売されていません。
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マシモについて
マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させ、ケアのコストを削減し、非侵襲的モニタリング技術を新たな施設とアプリケーションにもたらすことです。1995年投入のMasimo SET® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています2。またMasimo SET®は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし3、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し4、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する5-8ことが示されています。Masimo SET®は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定2億人以上の患者に使用されており9、USニューズ&ワールド・レポート誌の2020-21年全米優良病院ランキング10によれば上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET®センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius PPG™などのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97®などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはMasimo Hospital Automation™プラットフォームを中心に構成されており、Iris®Gateway、iSirona™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView®、UniView: 60™、Masimo SafetyNet™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。
ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。
References
将来見通しに関する記述
本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にMasimo ORi™の潜在的有効性に関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo ORiを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスク、COVID-19に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。
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