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米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)(「武田薬品」)は本日、プラチナ製剤ベースの化学療法による治療歴を有し、米国食品医薬品局(FDA)が承認した検査で検出された上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異を伴う転移性非小細胞肺がん(mNSCLC)の成人患者に対する治療薬としてのモボセルチニブ(TAK-788)について、当社による新薬承認申請(NDA)をFDAが優先審査に指定したと発表しました。モボセルチニブは、EGFRエクソン20挿入変異を選択的に標的とするよう特別に設計した初の経口治療薬です。
武田薬品Oncology Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるクリストファー・アーレントは、次のように述べています。「EGFRエクソン20挿入変異を伴うmNSCLCの患者さんは、現在の治療選択肢は利点が限定的で、良好でない生存転帰しかもたらさないため、大きな困難に直面しています。プラチナ製剤ベースの化学療法の治療歴を有するとともにEGFRエクソン20挿入変異を伴うNSCLCの患者さんを対象に、有効な経口治療薬としてのモボセルチニブの提供に向けて一歩前進したことに当社は感激しています。米国を含む世界各国の規制当局との協議を継続していきたいと思います。」
モボセルチニブのNDAで主たる基盤としているのは、mNSCLC患者に経口投与したモボセルチニブの安全性と有効性を評価する第1/2相試験の結果です。今回の申請は、FDAの迅速承認制度により行われました。本審査は、FDAのオンコロジー・センター・オブ・エクセレンス(OCE)によるイニシアチブであるProject Orbisの下で実施されていますが、このプロジェクトは提携各国における抗がん製品の同時申請・審査の枠組みを提供するものです。
武田薬品は、NDAの審査中、モボセルチニブ治療が適格となり得る米国の患者さんを対象に、拡大アクセスプログラム(EAP)(NCT04535557)を発足させました。武田薬品のEAPに関する詳細情報はこちらでご覧いただけます。
モボセルチニブ(TAK-788)について
モボセルチニブは、上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異を選択的に標的とするよう特別設計したファーストインクラス治験薬の経口チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)です。米国FDAは2019年、エクソン20挿入変異などのHER2変異あるいはEGFR変異を伴う肺がんの治療薬として、モボセルチニブを希少疾病治療薬に指定しました。モボセルチニブは2020年4月、EGFRエクソン20挿入変異陽性転移性非小細胞肺がん(mNSCLC)患者で、プラチナ製剤による化学療法を実施中か実施後に病勢が進行した患者に対するブレークスルーセラピーの指定をFDAより受けました。モボセルチニブは2020年10月、1種類以上の全身化学療法による治療歴を有するEGFRエクソン20挿入変異を伴う局所進行性/転移性NSCLC患者に対する治療薬として、中国の医薬品審査評価センター(CDE)からブレークスルーセラピーの指定を受けました。
第1/2相試験について
第1/2相試験は非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、経口投与したモボセルチニブの安全性、薬物動態、抗腫瘍活性の評価を目的としています。本試験は、上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異を伴う転移性NSCLC(mNSCLC)患者を対象に、モボセルチニブの単剤療法および化学療法との併用療法を評価する第1相用量漸増試験と、幾つかの拡大コホートおよび1つの延長コホートで構成されています。
プラチナ製剤による前治療群の有効性解析の対象となったmNSCLC患者114人は、EGFRエクソン20挿入変異があり、第1/2相試験でプラチナ製剤ベースの治療を受け、モボセルチニブ160 mgを1日1回投与された患者となります。
EGFRエクソン20挿入変異を伴う転移性非小細胞肺がん(mNSCLC)について
非小細胞肺がん(NSCLC)は肺がんの最も一般的な形態であり、世界保健機関によれば、世界中で毎年診断される推定180万人の新規肺がん症例の約85パーセントを占めています1,2。上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異を伴う転移性NSCLC(mNSCLC)患者さんは、NSCLC患者さんの約1~2%を占め、欧米人よりアジア人で多く見られます3-7。現在、EGFRエクソン20挿入変異を標的とするFDA承認済みの治療薬は存在しておらず、これらの患者さんに対する現在のEGFR TKIおよび化学療法の効果は限定的であるため、この疾患は他のEGFR変異を伴う疾患よりも予後が不良となっています。
武田薬品は、EGFRエクソン20挿入変異を伴うmNSCLCの継続的な研究開発に傾倒しており、世界中で毎年本疾患と診断される約3万人(米国だけで3000人)の患者さんに対する標的治療の選択肢を導入することを目指しています3,4。
武田薬品のオンコロジー領域に対する取り組み
当社の研究開発上の中核的使命は、科学に対する傾倒、画期的イノベーション、患者の生活改善への熱意を通じ、世界中のがん患者に新規医薬品を届けることです。当社の血液疾患治療薬、充実したパイプライン、固形腫瘍治療薬のいずれにおいても、当社は患者に必要な治療を届けるべく、革新的であるとともに競争力のある立場の保持を目指しています。詳細情報についてはwww.takedaoncology.comをご覧ください。
武田薬品工業株式会社について
武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、患者さん、従業員、そして地球に対する約束に従って、人生・生活を変える治療薬を創出し、お届けすることに傾倒しています。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少な遺伝性疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。詳細情報についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。
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将来に関する見通し情報
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